看護師転職大作戦

転職で上手くいく「志望動機」の考え方を採用担当の看護師長が教えます!

しくじり師長
ローレンロウ

「貴院の『誠意ある医療』という理念に共感し、私もその一員として尽力したいと・・・」
プッ!「尽力」なんて言葉、知ってたんだ。
『おまかせナースの転職サイト』の例文にあったの!志望動機はこれで大丈夫!
例文のままなの?
ちゃんとチョット変えたよ。病院の理念も違うし。これで完璧でしょ。

ちょっと待った!

転職の志望動機の例文やテンプレートは、ネットにもたくさんありますが、そのまま使おうなんて考えでは・・・。

だから、ちゃんと言い回しは変えてるって。

言い回しの問題ではありません!

たかだか3~4行の「志望動機」の文章から、採用担当者はさまざまなことを見計らっているんですよ。

言い回しを変えたくらいでは、採用担当者の目はごまかせません。

ありがちな志望動機がどういった印象を与えてしまうのか、また、それを踏まえて「志望動機」をどうすべきかを考えていきましょう。

志望動機をザックリ分類

転職の理由は人それぞれです。転職の理由がそのまま「志望動機」になるわけではありませんが、「なぜその職場に転職したいのか?」、でよくある理由を3つの系統に分けてみました。

本音系

  • 給料がいい
  • 夜勤がないから
  • 時間外勤務が少ないから
  • 自宅に近く、通勤が楽だから
  • 年休がたくさんとれるから

やりたい看護系

  • 教育体制が充実しているから
  • 専門看護を学びたい
  • 看護師として成長したい

職場に貢献系

  • 経験やスキルを生かした仕事をしたい(仕事ができる)
  • 職場が目指す○○に自分の力を役立てたい

志望動機から、採用担当者が見計らっているもの

採用担当者は、応募者の志望動機から次のことを見計らっています。

  • その職場の仕事を理解しているか
  • 仕事に対する姿勢、ヤル気
  • 人物像

「本音系」「やりたい看護系」「職場に貢献系」のそれぞれ志望動機が、どのように受け取られやすいかを見てみましょう。

「本音系」の志望動機はこう思われやすい
仕事の理解 希望条件には合ってるみたいだけど、仕事の内容は分かってるのかな?(悪印象)
仕事に対する姿勢・ヤル気 条件重視で、やる気は感じられない(悪印象)
人物像 正直な人かもしれないけど、社会人としては大事なものが欠けてる(超悪印象)
「やりたい看護系」の志望動機はこう思われやすい
仕事の理解 病院の機能や、仕事内容は理解できていそうだ(及第点)
仕事に対する姿勢・ヤル気 前向きな気持ちが伝わってくる(好印象)
人物像 若い人や経験が浅い人はおおむね好印象 新卒向きの志望動機
40歳近くにもなって、「勉強したい」「スキルを身につけたい」だけでは物足りない
「職場への貢献系」の志望動機はこう思われやすい
仕事の理解 病院の機能や、仕事内容、求められる専門性や能力を理解できている(好印象)
仕事に対する姿勢・ヤル気 やりたいことだけでなく、仕事の成果や責任も理解できている(好印象)
人物像 経験に見合っていれば好印象
経験が伴わないのに貢献性を主張しすぎると「自分をわかっていない」と思われてしまう
3つの中で、どの志望動機が良いとかあるの?

転職の理由に良し悪しはありませんが、採用担当者に与える印象という点では、

職場への貢献系>やりたい看護系>本音系

の順に、印象は悪くなります。

採用担当者に好印象を与えるためには、相手(転職しようとする職場)と自分自身をよく知っておくことが大前提ですね。

看護師と一般企業の志望動機の違い

一般企業では、自分がどういう仕事がしたいかよりも、その企業にどう貢献したいか、どう貢献できるかが重視されます。

同じように、看護師の転職時の志望動機にも、一般企業なみの「職場への貢献性」が重視されるようになっています。

うん!ネットにもそう書いてあった。

しかし、参考にする際は、次のような注意点を踏まえておきましょう。

●病院では「貢献性」のアピールは違和感を与えることもある

売上や生産性、市場の拡大や新製品の開発など、会社そのものの「成長」が大きな目的の一般企業に対し、医療業の目的は、病院や施設の「成長」ではありません。

このほかにも、医療は、

  • 公定価格が決められており、競争ができない
  • 「人」という無形のサービスが多い

などの特徴があり、「貢献性」を数字や形に表しにくいという特徴があります。

よく分かんない・・・。例えば?

「私は採血で失敗することはないので、検査にかかるコストダウンができます。検査料金を下げても収益は得られ、料金を下げることでより多くの受診者を獲得することができます」

「私の看護力は、患者さんの回復力を30%増強させることができます」

というようなことは言えませんよね。

ムリムリ!

営利目的の一般企業における「貢献性」のようなアピールは、医療業界では違和感を与えることもある、と心得ておきましょう。

ただし、一般企業が運営する有料老人ホームなどでは、「貢献性」のアピールが好意的に受け取られることもあります。

履歴書の「志望動機」

履歴書の志望動機の欄には、そう多くのことは書けません。

自分の経験やスキル、職場への貢献性など、あれもこれもアピールしようとすると、かえって読みにくく、悪い印象を与えてしまうこともあります。

相手の読みやすさを考えると、200字程度におさめるのが妥当でしょう。

  • ~という機能をもつ貴院に
  • これまでの~の経験/スキルを生かし
  • ~な看護がしたい/貢献したい

最低この3つの要素が入れば、履歴書の志望動機としては問題ありません。

丁寧な文字で、誤字脱字や主述の係り受けの間違いなどがないように記述すれば、人物像としても「悪印象」を与えることはありません。

転職しようとする「病院の理念」は取り入れなくていいの?ネットの例文ではよくあるんだけど・・・。
「病院の理念わかってますアピール」でしょ。ちょっとあざとくない?

「貴院の『患者様とご家族に安心の医療を』という理念に感銘を受け-」みたいなものですね。

そもそも理念やモットーは、抽象的でフワッとしたものです。それを中心に志望動機を書くと、フワッとなりがちです。

しかもよくある手なので、最悪、ほかの応募者の志望動機と丸かぶりしてしまうかもしれません。

文字数は限られているので、あえて「病院の理念」は取り入れなくてもいいと思いますよ。

面接時の「志望動機」

面接の際にも必ず「なぜ、この病院を希望されたのですか?」と尋ねられます。

『みかんちゃん』だったら何と答えますか?

地域密着型の機能を持つ貴院で、これまでの病院経験で身につけた基礎看護力を・・・。
ガチガチじゃん!
それじゃ、みかんちゃんの良さが伝わらないよ。

そうですね。面接で志望動機を述べる際は、履歴書に書いた文章を丸暗記してはいけません。

履歴書用の固い言葉や抽象的な言葉ではなく、ちゃんと自分の言葉で話すことが大切です。

自分の言葉で話せば、たとえ言葉は拙くても、「この病院で頑張りたい」という前向きな気持ちは伝わります。

転職では「志望動機」は重要なポイントです。転職しようとする職場と自分自身をしっかりと理解して、採用につながる志望動機を考えておきましょう。

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登場人物

のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。

キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。

仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。

みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。

仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。

犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。