看護師が人手不足の病院を辞める方法~退職できない悩みを解消!~
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はいはい。「人手不足だから辞められない、辞めにくい」は、看護師のド定番の悩みです。
今回はその「人手不足の職場を辞める方法」を徹底解説します。
その前に、「人手不足の職場」にはどんな問題があると思いますか?
人手不足の職場の問題の一つは、いわゆるブラック病院の問題です。
業務管理がずさんで、人間関係も悪く、働きにくい職場。辞める人が多いのに、新しく就職する人がいない、入ってもすぐ辞める、有休は消化できない、下手すりゃ公休(指定休)の未消化分もある、というような職場です。
一方、「7対1看護」「10対1看護」の基準をクリアしていれば、社会的には人手不足の職場とは言いません。
が!看護師一人当たりの仕事量がハンパなく多く、残業(サービス残業も含む)が多い職場は、基準はクリアしていても実態としては「人手不足」です。
職場の立場で見てみると、看護師の頭数は揃ってはいても、経験が浅く期待すべき1人前の業務をこなせない看護師が多いと、実質的は「人手不足」です。
ブラック病院に限らず、人手不足の職場とはこんな状況なので、辞めるのも容易ではありません。
ということを踏まえて、人手不足の職場を辞める方法を考えてみましょう。
看護師が人手不足の病院を退職する心得
人手不足の職場を退職するためには、心の準備が必要です。
具体的な「辞める方法」の前に、次のことを心得ておきましょう。
「円満」を求めすぎない
「退職は円満に」と言いますが、人手不足の職場を辞めるときに、この「円満」を求めすぎると退職できなくなります。
はい、そういう考えは捨ててください。
ココでの円満とは、「自分自身が次の就業への意欲を失わない辞め方」というレベルです。
看護師の仕事そのものや、医療職特有の人間関係などがイヤになってしまい「もう看護師として働きたくない」とならないように、希望を持って転職するための退職、を目指しましょう。
「迷惑をかけたくない」「悪く思われたくないという気持ち」から、後に残される人のことを考えすぎないようにしましょう。
自分が辞めることで負担が増えるであろう同僚にも、事前に「退職」の意思は伝えるべきではありません。
集団で辞めない
以前、某県立の養護学校で人手不足による過重労働やモンペ被害などを理由に、看護師が一斉に退職するという事態がおこり、結果、医療的ケアを必要とする児童が授業を受けられなくなったという事例がありました。
このニュースは、集団退職した看護師の無責任さよりも、過酷な労働環境や、それを改善しない管理体制の問題を指摘する形で報じられましたが、「看護師が集団で辞めた」というなかなかのインパクトがありました。
実は、こうした看護師の「集団抗議退職」という話は珍しくありません。
が!実情はどうあれ、地域の中でのウワサは広まり、転職時に「ああ、あの集団退職があった病院に勤務していたの?え、もしかして……」と思われれば、決していい印象ではありません。
退職はあくまでも個人の意思で行うものです。
周りの人に巻き込まれたり、巻き込んだりしないようにしましょう。
「集団退職」が起こりかねない職場であれば、「抜け駆け上等!」で、早めに退職すべきです。
では、ココから具体的な方法を見ていきましょう。
退職の申し出のタイミング
退職の申し出は、就業規則に記載されている退職の届け出期日に「退職届」を提出します。
師長への意思表示は、この期日の2週間~1ヶ月前に行いましょう。
このように、職場の後のことを考えて「早めに申し出るほうが良いのでは」と思いがちですが、申し出が早すぎると、「急ぎじゃないなら考え直す可能性もアリ」と思われ、執拗な引き止めに合うことになります。
師長への申し出から退職日まで1ヶ月もあれば、世の中的には「後任を探す時間はある」と判断されます。決して「急な申し出」ではありません。
人手不足の職場の引き止めの口実、手口とは
看護師が退職を申し出ると、よほど問題な人物でない限り必ず引き止められます。
特に人手不足が深刻な職場では、この引き止めはかなり強力に行われます。
職場にかかる負担を理由に引き止める手口
「看護師が足りなくなる」
「7対1看護を維持できなくなる」
「後に残される看護師のことを考えてる?(具体的に同僚や後輩の名前を出す)」
「次の人が決まるまでは辞めさせられない」
などの言葉で引き止めます。
そこ!その「辞めにくい気持ち」になることを狙っているんですよ!
これには一切答える必要はありません。
「それは、私じゃなくて職場が考えることですよね」と心の中(←くれぐれも心の中ですよ!!)でつぶやいて、聞き流しましょう。
働く環境や条件の変更をエサに引き止める手口
「あなたには期待してるから、来年〇〇に推薦しようと思っていたのよ」
「勤務異動はどう?気分も変わるかもよ」
こうしたシーンでの師長の「つもりだったのよ」を信用してはいけません。
根底にあるのは「人手不足」です。環境や条件が変わっても人手不足による問題は解決しないでしょう。
これも聞き流しでOKです。
面談を避ける、退職届を受け取らない手口
コレは完全にブラックのやることです。
事前交渉ができない場合は、そのことを文書に記録しておき、退職届と合わせて人事を預かる部門に提出しましょう。
人手不足の病院を退職するための「退職理由」
ですよね。
後に残る人のことを考えすぎず「非情の精神」で退職するといっても、不平や不満をぶっちゃけてはいけません。
退職の理由は、「現在の職場ではどうすることもできない私の都合」を考えておきましょう。
家庭の事情(結婚、家族の転勤、介護など)
退職理由のベストは、家庭の事情+通勤不可能な遠方への転居です。
家庭の事情だけだと、「何とかやりくりできるでしょう」「ほかの人も同じ苦労はしてるのよ」など言いくるめられてしまいます。
また、通勤に2時間かかるようなところでも「通勤可能よね」と真顔で言っちゃう師長もいるので、絶対に通勤できない距離を想定しておきましょう。
キャリアアップ
現在の職場では経験できない分野、専門への転職です。
が、
「似たような経験だったらうちの病院でもできるわよ」
「もう少しココで経験してからでもいいんじゃない?」
と切り替えされることも想定しておきましょう。
進みたい分野の情報を充分に集め、具体的な計画を伝えることで「本気度」が伝わります。
ホントにその分野に進むかどうかは、ココでは問いません!「こりゃ、引き止められそうにないな」と思わればヨシです。
辞めるための理由はウソでもいいの?
これは、しかたがありません。
「遠方に引っ越すと言って退職したけど、すぐ近くの病院に再就職していた」なんて話はよくあることです。
退職した後にそれがバレても、罪には問われませんし、辞めた職場の人に直接会う機会もなければ、気まずい思いをすることもありません。
先ほど「抜け駆け上等!」と言いましたが、こうした「退職理由のウソ」が退職前にバレてしまわないためにも、周りへの相談や情報漏洩には充分に注意しておきましょう。
人手不足の職場でも辞めやすい「狙い目の時期」はココ
他の看護師の退職を重なる時期を避ける
年度末の3月や、夏のボーナス後の7月、冬のボーナス後の12月は、他の看護師の退職と重なる可能性があるため、これらの時期は避けるようにしましょう。
比較的職場が落ち着いている夏場に申し出、8月~10月が辞めやすい時期でしょう。
中途半端な時期に辞めると、ボーナスの査定期間を満たさず「もらいそびれる」ことになりますが、人手不足の「辞めにくい職場」を辞めるためには、それも覚悟しておきましょう。
転職で心機一転しよう!
人手不足で辞めにくい職場を退職するのは、かなりのエネルギーが必要です。
その失われたエネルギーは、新しい職場への希望でチャージしましょう。
退職準備と並行して転職活動を行う
次の職場を決めずに退職しようとすると、「引き止められて辞められない」「自分が辞めるとみんなに迷惑が……」と、辞める決心が揺らいでしまいます。
新しい職場で働く希望を持つためにも、在職中に転職活動をはじめましょう。
看護師転職サイトを活用する
人手不足の職場を退職し、希望の転職先を探すためには、看護師転職サイトの活用をおすすめします。
●人手不足の職場の求人に引っかからない
「人手不足の職場はもうゴメンだ!」と思うなら、しっかりと転職先を吟味しましょう。
- 常に求人を出している
- 人員配置に関する情報がない
などは、人手不足が深刻な職場の可能性があります。
また、
- 基本給は安いのに妙な手当が多い
は、なかなか看護師が集まらないため、手当で誘っているのかもしれません。
こうした、求人情報以上に参考にしたいのは、転職コンサルタントの独自情報です。
看護師の口コミ情報や、過去の転職あっせん状況などを参考に、人手不足の職場でないか確認しましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。