看護管理職の経験者は求人選びに注意!転職に失敗しないための考え方
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それが、そうでもないんですよ。
「管理職経験あり」は、いわゆる諸刃の剣です。
看護管理職経験者が、必ずしも好条件で転職できるとは限らないんですよ。
管理職経験者には管理職経験者なりの、転職の難しさがあります。
今回は、「管理職経験者が転職で失敗しないために知っておくべきこと」をご紹介しましょう。
これから管理職を目指す方はこちら↓
管理職として転職するのか、一般職として転職するのか?
大きな役割や責任のある看護管理職は、簡単な理由で転職を考えることはありません。
しかし、仕事の責任の重さや仕事量の多さ、時間外勤務の多さなどにより、ライフワークバランスを考えて転職を考えることがあります。
また家庭の事情や病気や体調不良など、やむを得ない事情で転職する場合があります。
退職した事情をふまえて、次の職場でも管理職として働くのか、一般職(非管理職)として働くのか、をしっかりと考えておきましょう。
管理職経験者なら良い条件で転職できるとは限らない
まずは、管理職として転職するのか、一般職として転職するのか、それぞれのメリットと注意点をみてみましょう。
管理職として転職する場合のメリット
- 経験を評価され、採用されやすい
- 管理職は一般職に比べて、給与面では好条件
管理職の募集では、管理職経験がある人を求める職場も多く、経験者は採用されやすくなります。
しかし、一方、次のような注意点があります。
管理職として転職する場合の注意点
- 管理職の仕事内容はさまざま
- 職務権限もさまざま
- 職給与水準もさまざま
病院の規模や経営主体によって給与や処遇、仕事内容は異なります。
新規開業の病院や看護部の立て直しのための「引き抜き」では、好条件となることもありますが、小規模の病院では、「スタッフ業務+管理業務」を任されるところがあり、一概に条件が良いとは言えません。
管理職を募集している職場は、
- 適任者がいない
- 看護人事を一新したい
といった、在職者の中から管理職を選べない事情がある職場です。
外部から転職してくる看護管理職は、当然、在職者にとっては面白くない存在です。
どの程度仕事ができるのか「品定め」されたり、前の職場の退職事情を「詮索」されたり、場合によっては「嫌がらせ」の対象になりやすいことを注意しておきましょう。
一般職として転職する場合のメリット
- 精神的な負担が軽減する
- 多くの求人の中から転職先を選べる
管理職経験者が一般職として転職する最大のメリットは、精神的な負担の軽減です。
また、一般職のほうが求人数は多く、多くの求人の中から自分に合った転職先を探すことができます。
一般職として転職する場合の注意点
- 給与は下がる
- 実践レベルでの看護技術に不安を感じやすい
基本的に給料は下がります。夜勤手当や時間外手当が支給されても、元の給与水準に満たないこともあります。
また、管理職としての仕事内容が、現場看護から離れていた人にとっては、一般職の仕事内容に不安を感じやすくなります。
特に、管理職では実施するのことなかった看護技術や、新しい医療機器の取り扱いなどが不安材料になります。
そして、ここでも人間関係です!
「前の職場では管理職だったのに、何で辞めたの?」と思われることは避けられません。
また、「管理職経験者だからできるでしょ」と、難しい仕事を押し付けられることもあります。
さらに、管理職経験のある転職者は、その職場の看護管理職にも警戒される存在です。
余談ですが、私が管理職当時、最も苦手だった看護師は「管理職経験のある転職者」でした。
「師長の考えで進めたらいいんじゃないですか」とか言いながら、「この人まだまだ青いわね」と思われていたに違いありません!
管理職経験者の転職で失敗しないための心得
看護管理職として転職する場合
●看護管理職の仕事内容の違いを理解しておく
病院によって看護管理職の仕事内容はさまざまです。
スタッフ看護師と同じ仕事をする病院や、管理当直(夜勤)や休日勤務があるところもあります。
●看護管理職の権限の違いを理解しておく
看護管理職に与えられる権限は、職場によって違いがあります。
仕事の裁量権が小さいと、院長とスタッフの板挟みになる「中間管理職ならではの苦悩」を味わうこともあります。
職場によって看護管理職の権限が異なることを理解し、転職先の状況に柔軟に対処できるようにしておきましょう。
●前職場の給与レベルや権限へのこだわりを捨てる
転職先の給与レベルが、前の職場に比べて安くなることもあると理解しておきましょう。
一般職として転職する場合
●管理職経験があることをどう伝えるか
履歴書に職位を書かなければならないわけではありませんが、職務経歴書や採用面接の中で、管理職経験を隠しておくのは、かえって印象を悪くします。
一般職として転職する場合も、管理職経験で得たことは役に立ちます。
どのような職位で、どのような仕事をしてきたかを、正しく伝えましょう。
●管理職がイヤなのではなく、現場の仕事がしたいことをアピール
そして、なぜ管理職ではなく一般職として転職したいのか。
これは、「より患者さんに近い立場で看護の仕事がしたい」ということをアピールすべきです。
「管理職はコリゴリです」「私は管理職には向いていません」などは、素直に口にするのではなく、漂わせておけば充分です。
●転職後はあくまでも「一般職」に徹する
そして、転職後は一般職に徹するべきです。
師長や主任の仕事っぷりに不満を感じることも多いと思いますが、そこで、管理職経験者の立場で一言物申してしまうと、職場は大災害に見舞われます。
意見があるときは、その職場のスタッフの立場で進言するように心がけましょう。
看護管理職経験者の転職方法
看護師転職サイトを活用する
管理職の仕事は職場によってさまざまです。
看護師転職サイトを利用し、詳しい情報を得た上で、転職を判断しましょう。
また、管理職の求人の多くは、非公開求人で、看護師求人サイトで多く取り扱われています。
管理職として転職する場合には、こうした看護師転職サイトの機能を最大限に活用しましょう。
採用の鍵は、経歴ではなく人物!
では最後に、みなさんが採用する立場だったら「管理職経験者」をどう査定しますか?
そうですね。
採用される鍵は、管理職経験という「経歴」ではありません。
看護管理職に必要な能力のひとつは「コミュニケーション力」です。
面接は「どのような経歴か」、ということ以上に「どのような人物か」を見ています。
面接時の質問には、その質問の意図を理解して正確に答えるともに、「+αのPR」を心がけましょう。
くれぐれも一方的に自分の実績や能力を「押し売り」したりせず、その職場に貢献できる人材と印象づけるようにしましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。