看護師が転職するのって何回くらいがベスト?転職回数が多い人と少ない人を比べてみた
PRローレンロウ
「転職したけど、どうにも仕事が合わない。また転職しようかな」となったときに、気になることの一つがこれまでの転職の回数です。
「自分の転職回数は多すぎるのか?」
「何回も転職していいのか?」
「転職回数が多いと採用に不利になるのか?」
今回は、こうした疑問にお答えする「看護師の転職回数の話」です。
看護師の転職回数の実態と転職の際の注意点をご紹介します。
看護師の転職回数はどれくらいが普通?あなたは何回転職しましたか?
私は20数年の看護師歴のなかで2回転職し、3か所での勤務経験があります。
看護師の転職回数の平均
とある調査によると、看護師の転職回数は、0回、1回、2回がそれぞれ20%代で最も多く、全体の平均転職回数は2回となっています。
年齢別にみると、20代では0~1回、30代では0~2回、40代では1~3回となっています。
参考:ナースフル みんなの転職事情を教えて!気になる看護師さんの転職回数
どうですか?平均よりも「多い、少ない」は気になりますが、転職時の転職回数の評価についてもう少し詳しく見てみましょう。
転職回数が何回以上で「多い」と判断されるの?
転職回数が「多い」とは何回以上を指すのでしょうか?平均回数の2回以上だと多い? 5回?10回?
看護師採用時の転職回数の評価には、
- 現在の年齢や看護師経験年数
- 転職の間隔
- 転職理由
- これまでの働き方(正職員が多いのか、パートやアルバイトが多いか)
などが関係しています。
つまり「〇年以上は多い」というハッキリとした基準はありません。
が、次の2つの考え方は、許容される転職回数の目安にできます。
●最低勤続年数から判断
たとえば、1か所での勤務を最低3年として、看護師経験年数13年であれば、「13÷3=4.3」 つまり、転職回数3回までは許容範囲と考えることができます。
しかし、専門的なスキルを身につけるためには、3年の勤続では短すぎます。最低5年と判断すれば、転職回数の許容範囲は1回となります。
●病院の看護師の平均在職年数から判断
もう一つの目安は、転職しようとする病院の看護師の平均在職年数です。
看護師の平均在職年数が長い職場のほうが、転職回数の多さをシビアに評価する傾向があります。
たとえば、看護師の平均在職年数が8年の職場であれば、看護師経験13年で2回の転職(転職しようとする病院が3か所目)は、多いと思われるかもしれません。
看護師で転職回数の多い人、少ない人のメリットとデメリット
「転職回数」と「仕事の能力」は、本来関係はありません。
しかし、キャリアアップや自分に合った働き方を目指して転職することが一般的になった今でも「転職回数が多い」=「仕事ができない」、「転職回数が少ない」=「仕事ができる」と思われてしまいます。
このほかにも転職回数の多い・少ないに関するメリット、デメリットには次のようなものがあります。
転職回数が多い人
メリット | ・多くの分野の経験ができる | デメリット | ・長続きしないと判断され採用を見送られる ・給料(経験評価)が低くなる ・退職金が積みあがらない ・昇進しない |
---|
転職回数が少ない人
私は、最初の職場に新卒で入職後、20年間転職をせずに勤務しました。
その結果、
- 一通りのスキル+専門スキルも身についた
- 専門資格も取った
- 給料もそれなりに増えた
- 出世した
- 退職金も積みあがった
となりました。めでたし、めでたし……、ではありませんでした。
こうしたメリットの一方、
- 専門外の分野のことに疎い
- 経験できることも頭打ちになり、マンネリ化する
という問題を抱えていました。
そして転職を考えるときに、「今さら新しい分野に挑戦できるのか?」「そもそも、転職の仕方が分からない」となっていました。
で、短いブランクを挟んでの最初の転職をしましたが、前の職場とのギャップに驚きました。「こんな職場もあったんかーい!」と何から何までカルチャーショックで、初めての転職は大失敗でした。
これも転職回数が少ない(転職の経験がなかった)ことのデメリットの一つです。
メリット | ・特定の分野での経験が深まる ・昇進、昇給できる ・退職金が積みあがる ・仕事に前向きと評価されやすい |
デメリット | ・視野が広がらない ・人間関係も広がらない ・マンネリ化する ・転職で失敗しやすい |
---|
転職回数が少ないことにも、それなりのデメリットがあることを知っておきましょう。
すでに転職が回数が多いけど転職したい看護師はどうしたらいい?
転職回数が1回~2回の場合は、転職回数が問題になることはまずありません。
経験年数にもよりますが、3回以上(4か所目勤務)の転職では、転職回数が多いと判断されることも想定した転職活動が必要です。
転職回数だけで判断されないための自己PR
●<全年代>説得力のある転職の理由する
採用に最も影響力があるのは「転職の理由(志望動機)」です。
転職回数が多い場合でも、「これまでの経験が発揮できる分野への転職したい」という志望動機は、採用にプラスになります。
特に、どのような経験をどう生かしたいのかを具体的に伝えることが必要です。
また、未経験の分野への転職の場合も、その分野に関心を持つに至った経緯や、これまでの仕事との関連性などを具体的に伝えることで、「この人はこんな働きをしてくれそうだ。採用したい」という好印象につながります。
転職回数が多いという弱点を補ってなお余りある「転職理由」を準備しましょう。
●<20代前半>すぐに辞めてしまうと思われないように
20代前半で2回以上の転職歴があり、3年以上のまとまった経験がないと、「即戦力にはならない」と判断されやすくなります。
看護師としてのキャリアプランを再構築するためにも、最低3年は勤務する心づもりで転職しましょう。
●<30代半ば以上>転職回数が多いことを逆手に取る!
30代半ば以上の中堅~ベテラン看護師の場合は、転職回数が多いことを、あえて強味としてアピールすることも手段のひとつです。
多くの職場を経験してきた人の魅力といえば、仕事の知識やスキルの多さではなく、「適応力」です。
小さなことにクヨクヨせず、「いろんな考え方の人がいる」「いろんな立場の見方がある」「いろんな事情の職場がある」と思えることは大きな強みです。
雑多な仕事や人間関係への適応力が高く、即戦力であることをアピールしましょう。
転職回数の多さを指摘されたら?
そうですね。ストレートに「随分転職回数が多いですが、なぜですか?」と聞かれるケースもあります。
●ネガティブな理由ばかりを言わない
「職場に馴染めなかった」「力不足で仕事を与えられなかった」「心身の不調を来たし勤務できなくなった」などのネガティブすぎる理由を伝えるのは控えましょう。
ウソはまずいですが、「ほかの分野の経験を積みたかった」「ライフワークバランスを考えて働き方を変えたかった」「気持ちを一新するために環境を変えたかった」などの理由に置き換えたほうが無難です。
●前向き過ぎるもの要注意
かといって、前向きな理由ばかりを清々しく述べると、「あー、この人はずっとこうやって転職してきたのね~」という胡散臭い印象を与えてしまいます。
転職回数が多いことは事実であり、それをマイナスにとらえる社会の傾向を無視することはできません。
前向きじゃない理由もあって当然です。ネガティブな理由も挫折から学んだこととして伝えましょう。
転職回数が多くても転職しやすい職場を探す
●とにかく採用面接までこぎつける!
就職希望者が多い人気の職場では、履歴書審査の段階で「転職回数が多い」ことを理由に不採用となります。
前述の転職回数の多さを補って余りある「渾身の転職理由」も、面接の機会が得られなければ伝えることはできません。
応募者のほとんどを面接する職場がねらい目です。
●転職回数を重視しない職場への転職の注意点
離職率が高く慢性的に看護師が不足している職場では、転職回数にこだわらず積極的に採用する傾向があります。
しかし、こうした職場は、看護師が続かないの理由がある職場です。
そこで長く働くつもりなのか、2、3年で見切りをつける場合は、そのあとをどうするのかといった長期的な展望を立てて、転職を判断しましょう。
転職回数が多い人も少ない人も、看護師転職サイトを活用しよう!
転職回数に不安がある人の転職では、看護師の採用に関する情報が重要です。
転職回数が多い人は、
- 転職回数をどの程度重視する職場なのか
- 看護師の平均在職年数
- 看護師の離職率
などの詳しい情報がなければ、自分の転職回数がどう判断されるか予測がつきません。
看護師転職サイトを活用し、コンサルタントにできるだけ詳しい情報を収集してもらいましょう。
一方、初めて転職する人や転職回数が少ない人が求人票の情報だけで判断すると、私のように思わぬしくじりをしてしまいます。
看護師転職サイトのコンサルタントのアドバイスをしっかりと受けて、自分に合った転職先を探しましょう。
人気記事ベスト5
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。