転職で上手くいく「志望動機」の考え方を採用担当の看護師長が教えます!
PRローレンロウ
ちょっと待った!
転職の志望動機の例文やテンプレートは、ネットにもたくさんありますが、そのまま使おうなんて考えでは・・・。
言い回しの問題ではありません!
たかだか3~4行の「志望動機」の文章から、採用担当者はさまざまなことを見計らっているんですよ。
言い回しを変えたくらいでは、採用担当者の目はごまかせません。
ありがちな志望動機がどういった印象を与えてしまうのか、また、それを踏まえて「志望動機」をどうすべきかを考えていきましょう。
志望動機をザックリ分類
転職の理由は人それぞれです。転職の理由がそのまま「志望動機」になるわけではありませんが、「なぜその職場に転職したいのか?」、でよくある理由を3つの系統に分けてみました。
本音系
- 給料がいい
- 夜勤がないから
- 時間外勤務が少ないから
- 自宅に近く、通勤が楽だから
- 年休がたくさんとれるから
やりたい看護系
- 教育体制が充実しているから
- 専門看護を学びたい
- 看護師として成長したい
職場に貢献系
- 経験やスキルを生かした仕事をしたい(仕事ができる)
- 職場が目指す○○に自分の力を役立てたい
志望動機から、採用担当者が見計らっているもの
採用担当者は、応募者の志望動機から次のことを見計らっています。
- その職場の仕事を理解しているか
- 仕事に対する姿勢、ヤル気
- 人物像
「本音系」「やりたい看護系」「職場に貢献系」のそれぞれ志望動機が、どのように受け取られやすいかを見てみましょう。
仕事の理解 | 希望条件には合ってるみたいだけど、仕事の内容は分かってるのかな?(悪印象) | 仕事に対する姿勢・ヤル気 | 条件重視で、やる気は感じられない(悪印象) |
---|---|
人物像 | 正直な人かもしれないけど、社会人としては大事なものが欠けてる(超悪印象) |
仕事の理解 | 病院の機能や、仕事内容は理解できていそうだ(及第点) | 仕事に対する姿勢・ヤル気 | 前向きな気持ちが伝わってくる(好印象) |
---|---|
人物像 | 若い人や経験が浅い人はおおむね好印象 新卒向きの志望動機 40歳近くにもなって、「勉強したい」「スキルを身につけたい」だけでは物足りない |
仕事の理解 | 病院の機能や、仕事内容、求められる専門性や能力を理解できている(好印象) | 仕事に対する姿勢・ヤル気 | やりたいことだけでなく、仕事の成果や責任も理解できている(好印象) |
---|---|
人物像 | 経験に見合っていれば好印象 経験が伴わないのに貢献性を主張しすぎると「自分をわかっていない」と思われてしまう |
転職の理由に良し悪しはありませんが、採用担当者に与える印象という点では、
職場への貢献系>やりたい看護系>本音系
の順に、印象は悪くなります。
採用担当者に好印象を与えるためには、相手(転職しようとする職場)と自分自身をよく知っておくことが大前提ですね。
看護師と一般企業の志望動機の違い
一般企業では、自分がどういう仕事がしたいかよりも、その企業にどう貢献したいか、どう貢献できるかが重視されます。
同じように、看護師の転職時の志望動機にも、一般企業なみの「職場への貢献性」が重視されるようになっています。
しかし、参考にする際は、次のような注意点を踏まえておきましょう。
●病院では「貢献性」のアピールは違和感を与えることもある
売上や生産性、市場の拡大や新製品の開発など、会社そのものの「成長」が大きな目的の一般企業に対し、医療業の目的は、病院や施設の「成長」ではありません。
このほかにも、医療は、
- 公定価格が決められており、競争ができない
- 「人」という無形のサービスが多い
などの特徴があり、「貢献性」を数字や形に表しにくいという特徴があります。
「私は採血で失敗することはないので、検査にかかるコストダウンができます。検査料金を下げても収益は得られ、料金を下げることでより多くの受診者を獲得することができます」
「私の看護力は、患者さんの回復力を30%増強させることができます」
というようなことは言えませんよね。
営利目的の一般企業における「貢献性」のようなアピールは、医療業界では違和感を与えることもある、と心得ておきましょう。
ただし、一般企業が運営する有料老人ホームなどでは、「貢献性」のアピールが好意的に受け取られることもあります。
履歴書の「志望動機」
履歴書の志望動機の欄には、そう多くのことは書けません。
自分の経験やスキル、職場への貢献性など、あれもこれもアピールしようとすると、かえって読みにくく、悪い印象を与えてしまうこともあります。
相手の読みやすさを考えると、200字程度におさめるのが妥当でしょう。
- ~という機能をもつ貴院に
- これまでの~の経験/スキルを生かし
- ~な看護がしたい/貢献したい
最低この3つの要素が入れば、履歴書の志望動機としては問題ありません。
丁寧な文字で、誤字脱字や主述の係り受けの間違いなどがないように記述すれば、人物像としても「悪印象」を与えることはありません。
「貴院の『患者様とご家族に安心の医療を』という理念に感銘を受け-」みたいなものですね。
そもそも理念やモットーは、抽象的でフワッとしたものです。それを中心に志望動機を書くと、フワッとなりがちです。
しかもよくある手なので、最悪、ほかの応募者の志望動機と丸かぶりしてしまうかもしれません。
文字数は限られているので、あえて「病院の理念」は取り入れなくてもいいと思いますよ。
面接時の「志望動機」
面接の際にも必ず「なぜ、この病院を希望されたのですか?」と尋ねられます。
『みかんちゃん』だったら何と答えますか?
そうですね。面接で志望動機を述べる際は、履歴書に書いた文章を丸暗記してはいけません。
履歴書用の固い言葉や抽象的な言葉ではなく、ちゃんと自分の言葉で話すことが大切です。
自分の言葉で話せば、たとえ言葉は拙くても、「この病院で頑張りたい」という前向きな気持ちは伝わります。
転職では「志望動機」は重要なポイントです。転職しようとする職場と自分自身をしっかりと理解して、採用につながる志望動機を考えておきましょう。
人気記事ベスト5
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。