医療行為は?夜勤は?特別養護老人ホームの看護師の仕事内容を徹底解説!
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2025年には、3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上の「超高齢化社会」になるんだよ!
2025年問題なんだよ!
お助けしましょうか?
老人ホームの中で、今一番施設数が多いのは「特別養護老人ホーム」ですよ。
老人ホームといえば「特養」、老人ホームのド定番の「特養」、キングオブ老人ホームの「特養」です。
特養は、介護が必要な高齢者の入居施設として、今なお施設数は増加しています。
(H26年現在 8,935施設、サービス受給者53.9万人 厚生労働省調べ)
『みかんちゃん』の言うように、これから先も看護師の働く場所のひとつですね。
では、その「特別養護老人ホームの看護師の仕事」について、詳しく見ていきましょう。
特別養護老人ホームってどんなところ?
常時介護を必要とする高齢者の入居施設
特別養護老人ホームは、要介護3以上の高齢者の入居施設で、地方自治体や社会福祉法人が運営しています。
ところで、みかんちゃん。要介護3というのは、介護度としてはどうですか?
ま、そうですね。
日常生活のほとんどに介助を必要する状態で、認知症もかなり進行している状態です。
特養には、このように常時介護を必要とする人が入居している施設です。
看護師の配置義務がある
特養には、必ず看護師を配置しておかなければなりません。
配置基準は、「入居者100人に対し、看護師3人」で、病院と比べるとかなり少ないですよね。
はい、ご安心ください。
特養は、夜間には看護師の配置義務はありません。
夜間は介護スタッフのみで、必要に応じてオンコールという施設が多いようです。
特養の看護師の仕事内容
入居者の健康管理
特養の看護師は、
- VS測定、問診、観察による健康状態の把握
- 服薬、経管栄養、インスリン注射
- 吸引
- 創傷処置
- 食事介助、入浴介助
などを行います。
特養には、原則として気管切開をしている人やIVHをしている人は入居できないため、行われる医療行為も限られています。
特養の入居者は、基本的には状態は安定しています。
なので、入居者の生活スケジュールに合わせて、健康状態に異常がないことをチェックするという仕事です。
食事や入浴介助のほか、口腔ケアやおむつ交換、体位変換を行う場合もありますが、介護のお手伝いではありません。
看護師として必要な観察の仕事として行うものです。
緊急時の対応
健康状態は安定しているからといっても、そこは介護を必要とする高齢者。いつ、どのように体調が変化するかは分かりません。
やるじゃん!では、看護師はどういう対応をしますか?
はい、時間切れです。
緊急時には、
- 医師への速やかな報告
- 応急処置
- 救急搬送の手配
などを行います。
特養には、糖尿病や高血圧症、心臓病などの慢性疾患を抱えた入居者も多くいます。
こうした入居者一人一人の基礎疾患や服薬の内容を理解し、起こりうる体調の変化を予測しておくことも必要ですね。
*特養の看取りとは
特養は終の棲家です。
病状が悪化して病院で亡くなる以外に、施設で亡くなる入居者もいます。
その時期を見計らって、「どこで最期を迎えたいか」という希望を、医師が家族に確認します。
看護師は、施設での看取りに対する家族の質問に答えたり、不安を取り除く対応を行います。
特養の看護師の働き方とは
じゃ、ブツブツ言ってないで、解説のお手伝いをしてくださいね。
特養の看護師の勤務体制
●日勤のみ、シフト制
前述したように、特養で看護師の夜勤があるところは稀です。
基本的に日勤のみですが、早朝(7:00頃)~夕方(19:00頃)の中で、8時間またはそれより短い勤務時間のシフト制のところもあります。
●土日は交代勤務
特養は、365日介護が必要な人がいる職場です。
同じ日勤のみでも、クリニックや病院の外来勤務のように、必ず土日が休みになるわけではありません。
休日数は、年間○日と決められており、交代で土日も勤務します。
ありません。交代で勤務です。
●夜間はオンコール
特養の看護師は、夜間オンコール体制の場合があります。
よほどのことでなければ介護士のみで対応し、看護師は呼ばない、というところもあれば、しょーもない、あ、失礼しました、些細な事(37℃台の微熱、痔の痛みなど)で連絡をするところもあり、施設によってさまざまなようです。
特養のオンコール体制については、こちらの記事、ナースはつらいよ「特養のオンコール体制の実際」もご参照ください。
●残業は少ない!?
特養は生活スケジュールが決められており、看護の仕事も時間通りに行われます。
なので、基本的には定刻通りに仕事は終わりますが、ここでも分かっておかなければならないのは、急変のリスクです。
特に食事中の誤嚥、窒息は起こりやすく、夕食時に急変が起きた場合は、残業して対応にあたります。
これを見越して、7:00~19:00までのシフト制を組み、少しでも残業を少なくしようと工夫している施設もあります。
特養看護師の宿命!「看護師VS介護士」
介護現場での仕事は、介護士との連携が不可欠です。
しかし、看護師と介護士はなかなかうまくいくものではありません。
今日もどこかで、看護師と介護士の醜い争いが行われています。
介護士は看護師の言うことが気に入らない!?
看護師は、入浴やレクが実施可能か、入居者の健康状態をチェックします。
そこで「許可」ないし「不可」の判断をするのですが、「○○に注意して実施してください」などの「条件付き許可」を出すことがあります。
看護師として当然の判断、指示と思われますが、介護士との関係がうまくいっていない職場では、「は?じゃ、看護師でやってください」と驚愕の返事が返ってくることもあります。
看護と介護は別物!?
看護師が看護業務をしていると、「看護師はオムツ交換もしない!介護士ばかりが忙しい!」と文句を言われることがあります。
本来、看護と介護は、ハッキリと区別された仕事ではありませんが、こうしたトラブルを防ぐためにあえて「看護師は介護業務はしない」と決めているところもあります。
こうなると、かえって働きにくくなると思いますが、ね。
どうですか?特養の看護師の仕事がどんなものか分かりました?
あ、すいません。そうではないんですよ。
病院は「病気」を中心に考えますが、施設で中心となるのは「生活」です。
なかでも特養は「老いて介護が必要な生活」が中心にあるのです。
「今日も異常なし!OK!」ではなく、看護師も「よりよい生活」をサポートする一員、ということを忘れなければ、介護士との連携もうまくいき、やりがいをもって特養での仕事ができると思いますよ。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。