保育園看護師のメリット・デメリットを比べて「本当に保育園で働きたいか」を考えよう
PRyumi
そうなんです。保育園の看護師は、保護者への接遇面など、病院とは違った気遣いが必要なんです。
そのとおり、楽しいだけではないのが保育園看護師。
この記事では、保育園看護師になるメリット・デメリットをお伝えいたします。
保育園看護師になるメリット
緊張感のある毎日からの解放
病院での看護は緊張の連続。薬剤の間違いがないか、観察で見落としがないか、勤務時間中はいつもピリピリしています。
『桃代』の言う通りですね。保育園での勤務は、「もう、そういう緊張の中に身を置かなくていいのだ」と思えます。
保育園の園児の保育・看護も、命を預かることではあります。
でも、疾患の治療をする人の看護と、健康な子供を預かるのでは緊張の種類が違います。あの緊張感から解放されると、ほっとするのです。
子供の成長を見ることができる
0歳児などを保育していると子供の初めて立った姿を見たり、喃語だけを話していた子の話す姿を観たり。
いつも世話をしている子供が成長していく姿を見ていくことは、本当にうれしいものです。
子供が元気に成長していく姿は、近くで見ている職員にも、大きな力を与えてくれます。
日勤のみの勤務だから生活リズムが整う
昼間に起きて子供と体を動かし、夜は眠れる。規則正しい生活ですね。
『ゆず』の友人の言う通り、夜勤のために寝つきの悪さが癖になっていた人も、日勤のみの保育園の仕事で寝つきが良くなったという人もいます。昼間の生活になることで、体調が整う人が多いのです。
また、休日の面でもよい面があります。保育園側は看護師を「日中子供の多い時間帯、子供の多い曜日に配置したい」ので、看護師は土日は休みとなることがほとんどです。
結婚して家庭を持った人でも家族との時間がとりやすいでしょう。
自分の子供の保育料が社割になる
これは公にはなっていませんし、転職してからでないと分からないことが多いです。実施していない保育園もあります。
保育園に通っている子供がいる場合、子育て支援として「保育手当」のような形で支給し、結局は保育料が安くなる仕組みのところもあります。
そうなんです。「従業員の子育ても応援します!」という保育園は多いですね。
ただし、多くは自分の園にはわが子を預けられず、近隣の系列園に預けてくださいと言われます。
おいしい給食が食べられる
各園には栄養士がいて、大抵はその栄養士が給食室で毎食給食を提供しています。
保育園の給食は、栄養価が高くてバランスがとれており、油脂量も少ない。ダイエットにも向いていますし、体に良い給食です。
値段は社員価格で1食300~350円くらい。給料天引きです。おやつも出ます!
『みかん』も『れもん』も喜んでいますが、社員向け給食は実施していない園もあります。また、園児向けなので野菜たっぷりで薄味に作られており、好き嫌いが多い方や濃い目の味が好きな人には給食はつらいようです。
子育てスキルが身につく
子供のあやし方、ミルクの上げ方、寝かしつけ、うまく乗せてやる気にさせる・・・など、保育士さんの子供を育てるスキルはかなりのものです。
そうなんです。私も目撃したのですが、「寝かしつけの魔術師」みたいな先生もいます。4月の入園直後、どんなに寝ない子でも、寝かせることが出来る先生・・。
独身や結婚したばかりでこれから子供を持とうという方には、こうした技術を学べることはかなり大きいですね。
また、自分の子育てに悩むナースも、保育士さんの子供への接し方を参考にできますし、育児相談にも乗ってもらえます。プロに話を聞いてもらうと「きかん坊だと思っていたわが子の性格も、悩むほどじゃなかった」などと感じるものですよ。
保育園看護師になるデメリット
自分が看護師だと思えない
保育園看護師の仕事は、事務仕事や保健教育の準備などやることはいっぱいあるのですが…
そうなんです。乳児クラスの対人数に看護師を入れたり、ひどいところでは担任の一人として看護師を稼働させ、週案や連絡帳を書かせたりすることも。
そうなんですけどね。保護者には、「うちの園には看護師を置いていますよ。」と言いたい。でも、人件費がかかっているんだから、看護以外のこともたくさんやって欲しい。
そうなんです。実際に保育園に応募するときは、看護師は保育にはどのくらい入るのかを看護師転職サイトを通すなどして、きちんと確認したほうがよさそうですね。
雑用が多い
それは病院だからであって、保育園の業務は雑用の連続です。
保育室やトイレの掃除、嘔吐処置セットなどの物品の補充、保健用品の注文と管理、行事の時の買い出し、折り紙での製作など。
『れもん』の様に、出来ない人もいるでしょう。人件費節約のためにクリーンスタッフや事務員を雇わないので職員がするしかないのです。こうしたことを喜んでできないと、保育園勤務は難しいですね。
予想外の残業がある
園内で子供がけがをし、保育時間中に受診をした場合、園としての謝罪、病状説明が必要です。なので、保護者が迎えに来るまで担任と一緒に待ちます。
また、行事前の残業もあります。行事の前は製作物が多いので、担任の先生たちが残業をしていてその製作を手伝います。
お遊戯会の衣装を縫うのを手伝ったり、運動会の薬玉を作ったり。看護業務でない残業が多いのも現実です。
ただし、こうした残業は正社員の場合のみです。派遣やパートでの勤務の場合、残業はありません。
人間関係での悩み
ずっと看護師と働いてきた人にとって、保育士さんたちは違った世界の人のように感じます。子供のお世話が好きなことは尊敬すべきことです。
でも、
- 清潔・不潔の概念がわからない(子供が鼻をかんだティッシュをエプロンに入れるなど)
- 精神的に幼い人が多い(職場で泣く、職員間のけんか)
といった現実に看護師は衝撃を受け、やっていけるのか不安になるものです。
また、モンスターペアレンツはどこにでもいるもの。その子が急病になりクレームを言われるなど、保護者との関係に悩むことが多いですね。
保育園で働いていた期間はブランクになる
では、保育園で働くことは、経験年数に加算されるのでしょうか。
そうなんです。「保育園で看護師として3年働いた」ということは、看護師としては、「3年間のブランクがある」のと同じこと。
『みかん』の言うように、なかったことは言いすぎですが・・。保育園に応募するときは、「保育園看護師を定年まで続けるのか、その後転職の可能性があるのか」を考えておいた方がいいでしょう。
保育園看護師の道を選ぶ人を伝えたいこと
以前保育園で働いていた時の話。退勤時刻になったので帰ろうとすると、園児から「先生、帰っちゃうの・・もう少し遊ぼうよ。」と言われました。(保育園では、看護師のことも先生と呼ばせます。)
子供に必要とされることは胸がきゅんとします。病院で患者さんから必要とされることとはまた違った種類の喜び。これには本当に幸せを感じたのですが・・。
「自分が看護師とは思えない」というデメリットに気持ちが負けて、結局はまた病院へ転職しました。(保育園看護師の給料は安いというのも理由の1つです。)
「看護の仕事内容以上に子供が好き」なのか、「やっぱり看護師として生きていきたい」のか、選ぶのはその人次第。
保育園への転職に興味がある方は、メリットデメリットを比較して、自分の適性を考えて応募しましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。