【保育園看護師になるには】採用されるのに必要な資格や経験ってあるの？

『ゆず』の言うように、保育園で子育て経験は必須なのでしょうか？

この記事では、保育園への転職を考えているナースの方へ、必要な資格・スキルがあるのかにつてお伝えします！

正看護師か、准看護師か

以前は市町村によっては保育園看護師は「正看護師」でなければならない、という決まりがありました。2015年より厚労省が「准看護師」も保育の一員として准看護師をカウントすることを認め、これを推奨する通達を出しました。

一応、法律的にはそうなっていますが・・

実際の採用は正看護師がほとんどです。中には募集要項に「正看護師のみ募集」としているところもあります。応募するときは、確認しましょう。

保育士の資格は？

いいえ、そんなことはありません。

保育士を持っていたら、「だったら担任もやって」といわれてしまうでしょう。０歳児の担任のうちの一人に組み込まれたまま、看護業務もしなくてはいけなくなります。

いいえ、そうした仕事が好きなナースもいますから、担任としてしっかり子供と関わりたい方は、保育士の資格があってもいいかも入れません。

実際に私も、「看護師・保育士の資格」両方持っている人に会ったことがあります。楽しく定年まで勤め上げたそうですよ。

特別な資格が必要なくても、保育園看護師にも向き・不向きがあります。

保育園の看護師ってどんな人が向いているのでしょうか？

子供が好き

当たり前ですが、子供が好きじゃないと保育園ナースは務まりません。

看護の対象は「素直で疑うことのないキラキラ目をした子供」。そんな子供の助けになれることを「喜び」と思える人が向いています。

『ゆず』の言う通りですね。お互い良い関係を築くためにもこの気持ちは最も大切だといえるでしょう。

また、子供といっても生後2か月から5歳まで様々な月齢・年齢の子がおり、それぞれの発達に合わせて保育・看護での関わりがあります。

おむつ替え・トイレ介助・着替えの手伝いなど保育の補助に入ることも楽しいと感じる人がいいですね。

急変対応ができる

そうなんですけど、保育園の急変は子供の日常生活で起こる病気・怪我なので、病院のものとちょっと違いますね。

その他、熱性けいれん・頭打撲・肘内障・散歩中の転倒による歯列骨折・ハサミでの切創・突然の高熱など、あらゆる病気や怪我が起こりえます。

そうですね。心臓マッサージやエピペンの手技、頭部打撲時の看護など、一通りの急変対応はできた方がよいといえます。

また、園児の状態を観察し、救急車を呼ぶのか、様子を見るのか。最終判断の責任は園長にあるとはいえど、判断はただ一人の看護師に頼られるのですから、適切なトリアージができることも必要な要素でしょう。

事務仕事も率先してできる

その他に、毎月の発達確認のための全園児の計測の記録、歯科・内科健診の記録、保健教育の報告書もあります。

保育園の看護師は本当に事務仕事が多いものです。大事な園児の記録を残す為でもありますが、きちんと記録が残っていないと監査で指摘されます。

ワードやエクセルをして、掲示物の文章を考えて、ラミネートして…

こんな風に、１日のうちかなりの時間を事務仕事に費やします。

年収が下がっても割切れる

看護師は初任給が高めなので、なかなか他の職業に就くことが難しいといわれます。保育園で働くことは年収を大きく下げますので、モチベーションを保ちにくいのです。

どんな仕事でもつらいことはありますが、「給料日が来ると頑張ろう！」と思えるもの。

でも保育園はその給料が低いので、「お金より仕事の中身が大事」と思える人が保育園ナースに向いています。

保護者対応ができる

大事な子供を預けて居るのですから親御さんは子供の病気やけがについて不安を持つ物です。そうした保護者の気持ちに寄り添い、病状説明や健康相談に乗れることも看護師の仕事です。

時代なのか、保護者にクレーマーも増えています。

「ちょっとの熱なんだから預かってほしい」とか、手足口病等の感染症の疑いがあっても受診を拒否し、強引に子供を置いていこうとする保護者など。

「預かる、預からない」でもめることにもなるのですが、「預かってもらえない怒り」の矛先が看護師に向くこともあります。（実際には厚生労働省で決められた基準がありますが。）

園長と共にお預かりできない場合はお断りをし、子供の健康管理についてうまく指導できることも看護師としては求められます。

工作・歌が得意な人

実は運動会だけじゃないんです。看護師も普段の保育の中で、歌ったり踊ったりしてるんです・・。

子育て経験のある方ならわかると思いますが、子供と歌ったり踊ったり、折り紙したり・・一緒に遊びましたよね？こうしたことは子供が育つ中で必要なことです。

なので、「私は看護師なので歌は歌いません」なんて人はやっていけないでしょうね。

また、発表会で使う衣装の縫製など縫い物が多いので、ミシンができると仕事がしやすいかもしれません。

保育園看護師になるには必須な資格はないと言いましたが、仕事をこなす上で役立つ経験はあります。

小児科の経験

そうですよね。脱水の有無や皮膚の観察など、小児の観察の仕方は小児科で学びます。

小児科・小児外科・NICUの経験があると役に立ちますね。

保育園側が求める人材は園によって違いはありますが、小児科の経験は採用に有利に働くことが多いです。

もちろん必須ではないので、小児科経験がない人は、採用されたら事前に勉強をしておくと安心できます。仕事をしながら学んでいくことも大事です。看護師はどこにいても日々勉強ですよ！

子育て経験

保育園は子供の生活の場です。看護師も保育に入りますから、トイレ・更衣・食事介助など「子供の日常生活の世話」の仕方を知っていると仕事の役に立ちます。

そのとおり。子供たちにとっては保育園も成長の場ですから、月齢別発達段階を知り、それを促す関わりができないといけませんね。

私が保育園で働いたときは、甘えて「着替えをさせて」という3歳の子を担任とおだてて、子供が自分の手でやるように仕向けたりしていましたね。

保護者からすれば、担任も看護師も、子供の発達については「知っていて当然」という空気があるので、子育て経験は有利に働きます。

どんな仕事も初めての時は新人。保育園看護師も看護師の経験値が浅くても転職できないわけではありません。

ですが、子供の発達・子供が起こしやすい行動の特徴を知って保育ができないと、「自分が全然役に立てていない」と感じ、居心地が悪く感じるでしょう。

でも、「子供が好きで、どうしても保育園で働いてみたい！」という方は努力とやる気でカバーできます！。

保育所保育指針を熟読し、保育でよくやる手遊びをyoutubeで何度も見て覚えましょう。経験を重ねれば何事もできるようになります。

結局一番大事なのは、「子供が好き」という気持ちなんですから。