デイサービス看護師の給料は「働き方に見合った給料」であるかが大事！

おっ！分かってきましたね。

デイサービスは、夜勤がなく、残業が少ない、土日も休みといった働き方が魅力で、育児や介護と仕事を両立したい看護師にとって、人気の職場となっています。

こうした働き方に見合った給料と思えば、「とんでもなく給料が安い！」とはならないはずですが・・・。

ですよね。

実は、デイサービスの看護師が給料に不満を抱きやすい原因のひとつはソコなんです。

デイサービスの看護師の給料について、詳しく見ていきましょう。

基本給

デイサービスの看護師（正職員）の基本給の相場を、病院や他の介護事業の看護師と比較してみましょう。

病院・クリニック・有料老人ホームとの比較

デイサービス	月収　20万円　年収　350万円
病院	月収　32万円　年収　480万円
クリニック	月収　25万円　年収　400万円
有料老人ホーム	月収　28万円　年収　450万円

夜勤がある病院や有料老人ホームだけでなく、夜勤がないクリニックと比べても低い給与水準となっています。

手当、ボーナス、退職金

正職員であれば、おおむね次のような手当が支給されます。

• 看護師資格手当　10,000～15,000円程度（正看護師の場合）
• 時間外手当
• 通勤手当
• 住宅手当

ボーナスや退職金は、施設によってさまざまです。

民間企業が運営する施設では、経営状態によってボーナスや退職金が支給されないこともあります。

看護師の経験評価

一般的に医療機関では、看護師の経験年数を評価し基本給を設定します。

経験年数が長ければ、基本給も高くなりますが、デイサービスの場合は、こうした経験評価がない、もしくはあってもわずかです。

　
デイサービスでは、正職員としてではなく、パートやアルバイトという働き方もあります。

その場合の給料（時給）は、

• 時給：1,200円～1,800円

となっています。

残念ながらそうではありません。

経験による賃金の差がないことは、正職員だけでなく、パートやアルバイトの場合も同じです。

他業態、他業種との比較

デイサービスの看護師の時給は、基本給と同様に、医療機関の看護師よりもやや低めです。

医療機関の看護師との比較

デイサービス	1,200～1,800円
医療機関のパート・アルバイト	1,500～2,000円

しかし、一般業種よりは高額です。

一般業種との比較

デイサービスの看護師	1,200～1,800円
飲食店ホールスタッフ	900～1,000円
コンビニ	800～900円
テレフォンアポインター	900～1,200円

また、同施設内の介護職員よりも高めに設定されています。

介護職員との比較

デイサービスの看護師	1,200～1,800円
ホームヘルパー	900～1,100円
介護福祉士	1,000～1,200円

扶養の範囲内で働くとは？

デイサービスは、育児や介護と仕事を両立したい看護師に人気の職場です。

多くは、「扶養の範囲内」という働き方を希望していますが、実際にどのような給料になるのかモデルケースで見てみましょう。

●所得税

給与所得控除（必要経費に相当）65万円＋基礎控除（全員が受けられる控除）38万円＝103万円

収入からこの103万円を引いた額が「所得」になり、その金額に対して所得税は課税されます。

つまり、年収を103万円以下に抑えれば、所得税は課税されません。

●住民税

住民税の場合は、収入が、給与所得控除＋非課税限度額35万円＝100万円を超えると、超えた部分に対し課税されます。（100万円を少し超えても、課税額は大きくはありません）

＊住民税は自治体によって非課税限度額が異なりますので、HP等で確認しましょう。

●社会保険料

会社員の妻の場合、年収が130万円以上になると、第2号被保険者となって自分で保険料を納めなければなりません。

「扶養の範囲内」で働くとは、このような条件を満たすように「所得制限」を考えた働き方をするということです。

『みかんちゃん』が将来、結婚して旦那さんの扶養の範囲内で働こうと考える、とします。

年収を103万円に抑えようとすると、

・1,030,000÷12（ヵ月）＝　85,830円（月収）

ですね。

1日4時間、週3回働くとして、ひと月（4週）の労働時間は48時間です。

ザックリ計算すると、時給1,780円以下であれば、「扶養の範囲内」に収まります。

そうですね。時給と勤務時間、勤務日数を計算しながら「扶養の範囲内」に収める必要がありますね。

ただし、時給が高い職場で「扶養の範囲内」での働き方を希望すると、職場が求める勤務時間数や勤務日数をこなせないことになり、採用されにくくなります。

一例）
時給2,000円の職場で、職場は1日4時間、週3回以上の勤務を希望の場合、

2000×48（1ヵ月の労働時間）＝96,000円　年収115.2万円

では、もう一度デイサービスの看護師の給料の話に戻りましょう。

デイサービスの看護師の給料に反映される資格についてですが、残念ながら確実なものはありません。

施設によっては、正看と准看の給与差がないところもあります。

ケアマネージャーの資格があっても、ケアマネとして雇用されるわけではないので、給料上の評価はないでしょう。

また、「機能訓練指導員」として働く場合は、リハ系の資格は重宝されますが、それが給与に反映されることは・・・、期待薄です。

デイサービスの看護師は、夜勤がなく、時間外勤務も少ない、さらには精神的にも体力的にも負担が少ない仕事です。

しかし、医療体制が整っていないところも多く、看護師にとって必ずしも「働きやすい」職場とは限りません。

転職先としてデイサービスを選択するポイントは、働き方や仕事内容であり、給料の魅力でデイサービスを選択するのは、あまり現実的ではないということも知っておきましょう。

仕事内容や働き方に魅力を感じて、デイサービスへ転職したいという方は下記の記事も参考にしてください。