新人看護師のお悩み解決!「患者さんやご家族とうまくいかないとき編」
PRまこ
理想は、病棟でも外来でも、その他の場所においても、患者さんと笑顔でニコニコ談笑しながら看護を!と思いますよね。
そんな病院のパンフレットや紹介ムービーに出てくるような、ほのぼの看護ばかりではありません。クレーマー患者もいれば、ご家族だって時に看護師に刃を向ける事だってあります。
患者さんに怒鳴られた事、ありませんか!?
ご家族に怒鳴られた事、ありませんか!?
特に新人の場合、手技や業務の不慣れから患者さんの機嫌を損ねてしまうことがあると思います。患者さんやご家族との関係に悩むと仕事に行くのが憂鬱ですね。
今回はそんな患者さんやご家族とうまくいかない時に原因を突き止めてできる対応、困難事例に直面した場合どうしたらよいか、お伝えしたいと思います。
苦手な患者さん・ご家族の特徴
新人嫌いのベテラン好き
医者も研修医より名医の方が安心して任せられる、と思う患者さんは看護師も新人よりベテランに!と考える人が多いです。
担当が新人だと分かると、あからさまにベテランと変わってくれと言う患者さんもいますね。
採血など痛みを伴う処置に対して厳しい
採血など針を刺す場合特に看護師の手腕が問われますが、新人というだけで下手だと決めつける患者さんもいます。
「採血は1発でいれろ!」と脅してくる患者さんもいれば、「この前あんたに採血してもらったところ青あざになったじゃないか!」といちゃもんをつけてくる患者さんも。
時間厳守を必要以上に迫る
10時にシャワー浴を予定していた→9時55分にシャワー前の介助(包帯の防水カバーなど)に行く→「遅すぎる!10時ぴったりにシャワーができないじゃないか!」と怒鳴られる。
こんなことってありませんか?やたら時間に厳しい患者さん。
日常生活でも自分に厳しく、人にも厳しくしてきたのでしょうね。でも、業務多忙の新人看護師にとって、5分前に訪室できたことは何の落ち度もありません。
医者に対する文句を看護師にぶつける
「この治療は副作用が強すぎる!◯◯先生の言われたとおりにしたらこんなことになった!どうしてくれるんだ!」
はタブー。
です。
この言葉は患者さん本人から言われる場合もありますし、特に副作用が強く話すことも困難な患者さんであれば、ご家族が代弁者となって気持ちをぶつけてきます。
採血の失敗や薬を渡すのが遅かったなど、業務上のミスを追求される場合もあれば、理不尽に怒られる事だってありますよね。
食事がマズイ!薬を減らせ!退院できないのか!話にならん、医者を呼べ!…どーにもこーにも厄介な患者さんっているんですよね。
私も昔、夜勤の巡視中に、眠っておられた患者さんのテレビを消したら翌朝怒られました。テレビは見ていなくても付けていたいんですと。
でしょう。
病院のエネルギー無駄遣いしないで下さい。言いたいけど言えないモヤモヤ、あるでしょう?
『れもん』が受けたのはただのセクハラ患者ですが、クレーマー患者は新人ってだけではけ口にされている可能性もあるので要注意です。
そう思うのも仕方ありませんね。でも、もし何か対応一つで信頼を得られるきっかけができれば嬉しいと思いませんか?
苦手を克服するためにできること3つ!
手技を磨いて新人だから…とは言わせない!
採血が下手だと思われているのなら、とことん採血の手技を磨いて先輩より上手くなる勢いで!
人には得手不得手があると思います。経験年数はあるけど採血が苦手な先輩、かたや1〜2年目だけど採血が上手い若手。
コミュニケーション技術を身につける
新人の頃は全てにおいて真面目に取り組む傾向にあると思います。患者さんの言葉を真摯に受け止め、全部自分で行おうとすると疲れて苦手意識だけが膨れ上がってきます。
患者:「退院できんのか!」
患者:「薬を減らせ!粉はいやだ!」
患者:「食事がまずい!何故持ち込みはできないんだ!」
『みかん』その調子です!
夜勤中の対応が決め手
夜勤中って良くも悪くも顔が見えにくい。対応一つで患者さんの印象がガラリと変わる勤務です。
私も新人の頃、入院を担当した更年期の男性患者さんに、転倒予防として夜間のみ尿器を使ってみてはと勧めました。
すると「年寄り扱いするな!尿器なんかバカにしているのか!出て行け!」と怒鳴られた事があります。
極度の貧血があったので転倒リスクは十分にある、私のアセスメントを伝えることもできず、患者さんの自尊心を傷つけてしまったという後悔だけが頭に残り、その場では「すみません」と言うしかできませんでした。
更に今晩夜勤で受け持たなくてはならない事への憂鬱さがのしかかりました。
そう、それです。私の夜勤前の気持ち。
そして、準夜からの申し送りでも「尿器を嫌がるから、転倒予防策は頻回に訪室して行きたそうであれば誘導してあげて」というもの。
実際に訪室してみると治療の副作用でトイレどころか嘔気としんどさに苦しむ私の苦手な患者さんが。
ここは意を決して、夜勤中の2時間程をその患者さんの傍に付き添いひたすら背中をさすって飲水介助をしました。
するとどうでしょう。
早朝検温に訪室した際には「夜中背中をさすってくれたのは君か?ありがとう、娘かと思ったよ」と笑顔と感謝の言葉が!
この時の私の感情として当てはまるのはどれでしょう?
はい、『れもん』以外正解です。
これは私の上手くいった事例ですが、夜勤中って意外と関係を修復する機会となるかもしれませんよ。
努力したけどやっぱり苦手なら
患者さんへの苦手意識を改善するために色々と努力していると思います。
この努力を認めろ〜!と思いますが、それでも苦手なものは苦手、もう患者さんのところに訪室したくない、と思う事もあるでしょう。
師長や先輩が皆で問題のある患者さんに対応してくれ新人という立場を守ってくれる職場なら苦痛は軽減できるかもしれません。
しかし、それでもその患者さんと病室以外でも出会う可能性を考え苦痛が軽減されないようなら、思い切って転職するものアリだと思います。
特に数ヶ月から年単位で長期入院が予想される精神科や血液内科なんかは一度苦手な患者さんがいたら、その苦痛は数日〜数週間では無くなりません。
心機一転新しい職場で心穏やかに仕事をしてみるのも良いでしょう。
転職を考えている人へ
苦手な患者さんやご家族と1日でも顔を会わせる機会を減らしたなら、短期入院で1週間以内の退院を目標としている科や病院がお勧めです。
例えば、眼科病棟であれば、白内障のオペは日帰りだったり入院しても数日です。
医療機関で分けるなら、大病院で平均在院日数7日未満を掲げている病院がお勧めです。療養型の施設は長期入院の高齢患者さんが多いので。
大丈夫です!大病院は1年間の退職者も多く、その分新卒者を多く雇います。新人であるからこそ、他の新卒者と同様に扱ってもらえ、新たな気持ちで望めます。
その他、もし採血手技に自信があるなら単発の採血バイトという手もあります。1患者1回のみの出会いですから、もし苦手と思ってもすぐに「さよなら〜」です。
新人といえど国家試験に合格した立派なナース!!経験は浅くても、その分守られる存在であるべきなのです!
理不尽に怒られる、家族も苦手、仕事に行くのが憂鬱、そんな悩みを抱えているなら、新たな職場で笑顔を取り戻してみませんか!?
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。