消化器外科の看護師へ転職!施設で変わる消化器外科の求人・働き方
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消化器外科は、虫垂炎などの手術から肝臓や胆嚢やすい臓にメスを入れ、更に消化管経路を再建するような大手術までたくさんの手術があります。
消化器外科は、スピーディに展開する診療科でバリバリの看護師という感覚を味わえます。一方、手術で日常生活の変化を受け入れざるを得ない人のケアもあり、奥が深く経験のある看護師の転職先にも魅力的な診療科です。
しかしよく選ばないと、ただ手術件数をこなすだけの施設だったり、手術自体がほとんど無かったりと消化器外科の醍醐味の味わえない施設に当たってしまう可能性があります。
本当の消化器外科の魅力が実感できるような医療施設は、どのように探したら良いでしょうか。
施設で変わる!消化器外科の看護師求人
消化器や胃腸科を掲げる施設は多いですが、消化器外科となると少し施設数は減ってきます。外科手術は医師が一人いればできるものではありません。
麻酔科医、前立医師、手術室看護師、病棟看護師、技師たちコメディカルチームとの連携で行うので、大きな手術はある程度の入院施設もある病院になるでしょう。
各施設の特徴を挙げます。求人を探すときの参考にしてみてください。
大学病院
●医療施設以外の目的を持っている
大学病院は医療施設ではありますが、半面で研究や研修の施設としての役割も持っています。
そのため、臨床試験的な手術が施されることもありますし(患者・家族の同意の上です)、研修医が立ち会うことも多くなるでしょう。
大学病院は地域の医療の中核施設でもありますから、医師の派遣や出張も多くあります。
大学病院も核となる医師はいますが、その医師も臨床研究や若手の育成という役割を持っていることが多いですね。
●最新の治療・医療技術が学べる
研究や研修に長けているので、新たな術式・より侵襲の少ない新しい術式へのチャレンジ、また手術支援ロボットのような最新の医療機器の導入も盛んです。
新薬や治験薬も導入されることが多いですし、キャリアアップのための転職先としては申し分ないでしょう。
●慢性期になると転院することも多い
その反面で、急性期医療だけに着目している面もあります。急性期を脱して安定したり、やや慢性化してくると転院の方向になるなど、患者の社会復帰までは見守ることができないこともあります。
最先端の医療で患者が元気になるのもみられますが、慢性化してくると転院せざるを得ないこともあります。そういう人を見送る忍びない瞬間も考えられますね。
●一般病院とは看護師の役割が違う
保清ケア以外の医療行為(採血や点滴など)的なことは研修医が行うので、看護師の役割が限られることもあります。
地域の総合病院などで働いていて、そこからの転職となるとはじめは戸惑うこともあるかもしれません。
総合病院
●施設によって特徴がある
総合病院は各施設によって特色があります。
例えば、この病院は胃腸系に強い・肝臓系に強いなど疾患毎に特徴がある病院もあります。また、優秀な医師がいると評判で患者が集まってくる病院もあります。
大学病院のように、ある程度網羅しなくてはならない必要性も少ないので、より特徴が特化されるのです。
このことが良いのか悪いのかは、一概には言えません。私が経験した中でも、優秀な医師を純粋にバックアップして手術成績をあげている病院と、ただ自由にさせて医師を我がままにしているだけのような病院がありました。
総合病院は病院長などの考え方で、雰囲気はずいぶん違うでしょう。
- 手術件数
- どんな手術が多いか
- 手術の設備は?
- 医師と看護師の役割分担をどうしているか
- 急性期から慢性期まで看ているか
求人募集に応募する前に、上記について確かめておきましょう。病院の方針が見えてくるでしょう。
●常勤医の存在の有無
施設によっては大学からの派遣医師が中心のこともあります。2年ほどで中心となる医師が入れ替わることがあるのです。
消化器外科に力を入れている病院は、派遣医師が居るとしても核となる常勤医が居るものです。
やはり常勤医が中心となって診ている施設の方が、安定して手術件数があるでしょう。調べることにより、施設の消化器外科に対する比重が分かる可能性があります。
このような移動が考えられる施設は、常勤医の存在やその考え方や動きを聞いておきましょう。
がんセンター
がんセンターはがんを指摘された患者が、多くの場合医師からの紹介でいく病院です。一度告知を受けて治療に来るので、患者もある程度の覚悟を決めている人も少なくありません。
がんセンターでは全身のがんを扱うことが多いので、消化器外科だけではありません。ただ、日本人のがんの60%は消化器発生なので、消化器外科が無いがんセンターはあまり考えられません。
がん専門ということで転職時のハードルはやや高いですが、研修制度も整っており、あらゆる認定・専門看護師制度などへの支援も手厚いことが多いでしょう。
また一般の総合病院や、また大学病院などでも対処できない希少がんについても診療しています。消化器の中でもまれなケースを看ることができるかもしれません。
クリニック
クリニックで消化器外科を掲げている施設もありますが、「消化器外科領域の疾患を診ている」ということも多くなります。
そうですね。手術があるとしても日帰り手術などで、手術の規模としては大きくないかもしれません。
また大きな病院での治療後のフォローなど、生活に密着した医療を展開しているのがクリニックの特徴です。
消化器外科への転職を成功させるポイント
消化器外科は扱う臓器が多いため、施設によって特徴もあります。自分が思い描いている看護や働き方ができる施設の求人を選べるかどうかが転職のポイントです。
消化器全般か臓器ごとに分かれているか
消化器は多くの臓器の集まりです。それぞれつながっているといっても、個々の臓器の役割は違いますし特徴もあります。治癒方法や治癒課程も違ってきます。
そこで、医師も得意不得意が出てきたり、より「興味のある分野を専門的に診よう」という傾向も出てきます。
その結果、肝臓専門や膵臓専門など消化器の中でも細分化されている施設も少なくありません。
「消化器全般を看たいのに、肝臓専門に配属されてしまった…」などということにならないように、募集要項をよく確認しその施設の特徴や医師の傾向をよく調べましょう。
急性期中心か社会復帰まで看られるか
消化器外科に関して、急性期の最新の治療や手術を看たいか、患者の社会復帰まで見届けたいかというのは看護師により分かれることでしょう。
転職を考えた時、自分自身の興味や得意分野はいずれになるかおおよそ見当はついているのではないでしょうか。その病院によって方針があり、どの時点をゴールとして退院していくかは違います。
自分がどんな対象を看護するのかにもつながりますので、確かめておきましょう。
チームが安定しているか
常勤が居なかったり少ない病院では、中心となる医師が変わるごとに方針が変わったりメインとなる疾患が偏ったりすることもあります。
医師の移動があるのは日本の医療業界の中では、避けられないことでしょう。ただ、あまり頻回に移動が合ってもそれに合わせるのは大変ですよね。
勤務形態の確認
急性期中心の施設で、救急もとっていると緊急の呼び出しがあることもあります。日中もオンコールの手術が多かったり、夜間の呼び出しがあるような病院もあるでしょう。
自分のライフスタイルに合っているか?その手当は?などを確認しましょう。
所属の決め方・研修などについての確認
消化器外科について興味のある治療を展開している病院が見つかっても、その診療科に配属されなければ意味がありません。
外来か病棟か手術室勤務か、採用後に希望が叶うかどうか確かめておきましょう。
また、経験のある看護師でも転職して場所が変われば教えてもらわなければいけません。研修制度やその期間、その間の報酬制度などについても事前に効いておく必要があります。
消化器外科の醍醐味が味わえる転職をするために
消化器外科は人間の生命維持の他、楽しみでもある「食べる」ということを維持するための診療科です。
病巣を切除して病気としては完治しても、「楽しんで美味しく食べる」ためには食べ方の工夫、食べる内容の工夫、食べる時間の工夫などあらゆることを考えなくてはなりません。
消化器外科の治療は、食べ排泄する過程の一部を切り取ります。それにより病気は治癒する可能性がありますが、食べて排泄する過程には支障が出ることになります。
治療成績と患者の満足度をできるだけ近づけることは、消化器外科の看護師の役割であり醍醐味となるでしょう。消化器外科への転職を考えている方は、ぜひそんな目線も持って施設選びをしていきましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。