看護師転職大作戦

忙しさよりも魅力がいっぱい!循環器内科で働く看護師の仕事内容

不器用がむしゃらナース
pu-totoro

循環器内科の看護師と聞いて、どのようなイメージを持ちますか?

心電図がすらすら読めそう。
点滴も注射も細かい管理が必要だし、看護師も繊細なイメージがあるわ。
ま、私も血管系だけど、大体知的で細やかなイメージでしょうね。
現実にはちょっと違う看護師も多いのかしら?
えっ?

はい、患者さんは繊細な方が多いかもしれませんが、看護師も看護師の業務も実はそれほど繊細ではないんです。

循環器内科に関して、とっつきにくいイメージを抱いている看護師さんが多いかもしれませんね。

しかし、心電図なども完璧に分かる必要は無く、ポイントが分かれば業務はできます。

そして、循環器経験があればどの診療科へ転職しても得することがいっぱいです。

意外とくせになる循環器内科の実情をご紹介します。

循環器内科とは

循環器内科は血液の巡りを看る

循環器内科は心臓とつながる血管動態を看る診療科です。

心臓の解剖生理はそれほど複雑ではありません。

4つの部屋と各弁の位置やその役割冠状動脈の走行と最も大切な部分が分かれば大丈夫です!

そして、全身血管もその走行血管内の膜の構造が大まかに分かれば病態生理は見えてくるでしょう。

●心臓と血管のトラブルとは

心臓は血液を循環させるポンプ、その血液が運ぶのは酸素と栄養です。

心臓や血管にトラブルが起きて生じる病気は、酸素と栄養の流れが滞って起こることを考えれば結びついてきます。

●心不全

例えば、心不全などで下肢がむくむ、という状態は、心臓の動きが弱くなって酸素と栄養が滞り、血管がスムーズに水分を引き込み留めて循環させることができない状態です。

水が重力に従って下肢に溜まり浮腫むのだワニャン

●心筋梗塞

心筋梗塞は冠状動脈のどこかが詰まって、栄養していた心臓の部位が酸素と栄養不足で働けなくなるので激烈な痛みと苦しさが起こるのです。

この詰まった血管が心臓のどこを司っていたかという解剖が分かれば、出てくる症状も納得だわんにゃん。

循環器で看る臓器は「心臓」だけです!

このように心臓と波及する血管の解剖生理が分かれば、循環器で起こる病気の理解は難しくないのではないでしょうか。

消化器科みたいに多数の臓器の知識が必要な診療科より、案外覚えることが少ないと思うよ。
心電図アレルギーっていうけど、そういう潜入感から苦手意識があるだけかもね。

心臓血管外科との違い

循環器外科は、一般的には心臓血管外科といいます。

診る臓器は同じように心臓と血管ですが、治療方法が違うんですね。

内科は内服や点滴、またはカテーテルによる治療を行い、外科はメスを使って外科手術で治療します。

一般的に循環器治療は内科治療から始まり、「内科で対応できない+外科処置に耐えられる患者」が、心臓血管外科に紹介されるということになります。

これは、循環器疾患に特有の流れなの。
他の内科と外科とは、ちょっと違うのね。

循環器内科の看護師の仕事内容

循環器内科看護師の仕事内容の特徴

循環器の患者の訴えや症状は、「ちょっとわかりづらい」という特徴があります。

何故でしょうか。

循環器の疾患って難しいから。
患者さんは疾患は分からなくていいでしょ。

そうですね。病名は医師が診断するものですが、そこに行きつくまでの問診が右往左往することがあるのです。

よくテレビでうっと呻いて、胸を抑えてうずくまるシーンを見たことはありませんか?

そして「心筋梗塞です」って病名を告げられたりするのよね。

はい。しかし、実際の心臓の痛みはそのように単純なことはあまりありません。

心臓のトラブルによる痛みは、とても飛びやすいのです。

心筋梗塞や狭心症を起こしていても、「肩が痛い」「胃が痛い」などと表現する患者も多く、糖尿病を持っている人では痛みを感じない人さえいるんです。

患者の種々多様な訴えから、心臓病の有無を疑うことができるかどうかが循環器看護師の大事な仕事なのです。

バイタルチェックとモニタリング

バイタルチェックや保清ケアに関しては、その他の科と同様です。

ただ、バイタルチェックの中にモニタリングが入ります。

症状が不安定な患者は、ベットサイドモニターを付けています。

でも、モニターを付けていても急変を教えてくれない時もあったよ。
とても精密機器だけど、やっぱり機械だから人の目も必要なのよ。

アラーム任せで、波形を見ないのは良くないですね。
逆に波形が苦手だからアラーム任せという方もいるかもしれません。

でも「不整脈が出ていないか」「通常と違う波形が出ていないか」など、大きく逸脱している波形をつかんで医師報告ができれば大丈夫なんです。

見続けていると目が慣れてくるものです。臆せずトライしましょう。

点滴管理

循環器系の疾患は補液量が多いと心不全が悪化したりなどがあります。

特徴として「微量投与する薬剤」が多くなります。そこで、小児用の輸液セットや、ポンプ類を使って投与することが増えます。

ポンプも苦手~
機械類も微量輸液もすべて他のナースとダブルチェックするはずよ。だから大丈夫よ。

ダブルチェックがルーチン化されているかどうかは、その施設によるかもしれません。

しかし、心配なことは全部ダブルならぬトリプルででもチェックしていけば、間違いなくできるでしょう。

INとOUTの管理

循環器は全身の血液、つまり水分の流れを診て調整していく診療科なのでINと共にOUTが合っているかの管理は非常に重要です。

INとOUTのバランスが良ければ、治療がうまくいっている指標にもなるのです。

INは輸液や飲水量、厳しいと食事中の水分もチェックするわ。
OUTは排泄量ね。時期によっては汗など不感蒸泄も考えなくていけないわね。

そんなことから、循環器の看護師の必須アイテムは「電卓」ということが増えますよね。

検査補助

各種検査の介助で循環器に特有なのは心臓エコー・心臓カテーテル・心臓CTなどです。

特徴的な検査の目的や、看護師の役割については後からお話ししますね。

心臓リハビリの説明と介助

心臓をリハビリするという意味がピンときますか?

心臓を押したり、揉んだり…
それは、心臓マッサージ!蘇生処置でしょ。

心臓は、全身の動きの変化に対応して働きます。寝ていたり、座ったりしているようなかるい動作の時は、心臓も安静に活動します。

一度受傷して弱った心臓に、少しずつ負荷をかけて鍛えて全身の血液の流れを良くしていくことが心臓リハビリです。

整形外科のリハビリを同じ考え方だよね。

心臓リハビリのゴールは人それぞれですが、入浴まで出来ると退院が見えてくることが多いでしょう。

看護師はリハビリ中に急変が無いか、前後の観察も通して見守り指導します。

同時に退院後についても、どんな生活スタイルになるか話し合います。

ペースメーカ指導

ペースメーカを入れると、日常生活で気をつけることも出てきます。

今のペースメーカは大分性能が良くなって、軽くもなっているよ。MRIなんかも対応できるみたいだけどね。
定期検査のことや、挿入部位の観察などは大切よ。

そうですね。

また変な話ですが、脈拍30台などで生活していた人がペースメーカで脈拍が正常化すると、逆に気持ち悪くなったり動悸を感じることがあるんです。

次第に慣れるのですが、そのあたりも休息をとるなど指導しておきます。

医師は疾患の治療をしますが、患者はそこから復活してその先の生活を考えなくてはなりません。その人それぞれのゴールを設定し、そこへ向けて計画して援助していくのは看護師の役割であり、やりがいになるでしょう

心電図・心臓エコーはポイントが分かればOK!

12誘導心電図

循環器に興味はあるけど転職には二の足を踏むという方の中に、「心電図が苦手」という方は少なくないようです。

しかし、12誘導心電図を完璧に読める必要はありません。

看護師にまずできなくてはいけないのが、12誘導心電図をとることです。

心電図は急変のその瞬間に取らないとST変化などの証拠がつかまらないので、症状のあるときすぐに12誘導をとらなくてはなりません。

12誘導は案外アバウトな付け方でとれます。胸部誘導は「あ(赤)き(黄)み(緑)ちゃ(茶)く(黒)む(紫)」などとよく色別に順番を覚えて、起点を間違わなければ大丈夫です。

四肢誘導は書いてある通りに付ければ良いので、「やってみると構えたほどでは無いな」と思うのではないでしょうか。

12誘導心電図の見方は採用されてから、ゆっくり慣れるので十分です。

ベットサイドモニター

症状が安定しない患者につける3点誘導のベットサイドモニターもありますが、これもポイントが分かれば怖くありません。

  • 急変していないか心拍数のチェックとSTの変化をみること
  • ペーシングしている場合はペースメーカーが誤作動していないか
  • 不整脈(ブロック、心房細動など)は出ていないか
  • 徐脈になっていないか

などの、一般的に目で見て判断できる程度で良いのです。

診断はあくまでも医師がするのよ。
看護師は異常かなって疑問にも思えればいいのね。

詳しいことは12誘導をとらないと分かりませんし、入職して数か月もすれば目が慣れてきますよ。

心臓エコー

循環器では超音波検査も多く行われます。超音波=エコーでは、心臓の形や壁の厚さ・各弁の状態もみます。

逆流や狭窄によるうっ血・心臓の形状をみることで、心臓自体と各部位がどれだけ有効に働いているかが分かります。

エコーのプロープにつけるゼリーがヒヤッとするくらいで、痛みも無く侵襲も少ないので患者にとっての負担は少ないでしょう。

ただ、やや時間がかかるのでその説明とお手洗いなどの誘導はします。

また、主にEFなど心臓の働き具合をトータルして表すような検査データの正常値が分かれば、当面困ることは無いでしょう。

心臓カテーテル検査ってこんなこと

心臓カテーテル検査は抹消の動脈(大腿動脈、橈骨動脈など)からカテーテルを冠状動脈まで挿入し、ここから造影剤を注入して冠状動脈の状態(狭窄具合など)をみる検査です。

治療が必要なほどの狭窄が見つかった場合は、このままバルーンで拡張してステントを挿入する治療に移行します。

止血処置などで安静時間があったり、造影剤も大量に使いますし患者にとって楽な検査では無いですね。

ただ、カテーテル治療のおかげで、心臓血管外科で大掛かりにやっていたような冠状動脈の治療がかなり侵襲少なくできるようになりました。

カテーテル治療は循環器内科のメインだよ。
細いカテーテルを操る医師の手技はカッコいいわよ~。

カテーテル検査の方法も、ステントなどのデバイスも、また再狭窄予防のための抗凝固療法も日に日に進歩して目覚ましく発展しています。

急性心筋梗塞などもカテーテル治療がうまくいけば、数日で退院することもできます。

この最新の検査・治療技術に触れられることは循環器内科へ転職する大きな魅力です。

これからも、カテーテル治療はより副作用の無いステントができたり、対象疾患も増えたり進歩し続けるでしょう。

循環器内科の看護師を希望される方へ

循環器内科の看護師は、特別に鍛えられた看護師のように思っているかもしれません。

点滴類などに関してちょっと細かいのは事実ですが、「転職してみれば意外と何とかなった」という方も少なくないんですよ。

逆に心電図やエコーなどで、患者の症状の説明が付くので分かりやすいともいえると思います。

そして循環器の経験があればこの先、どんな職場へ転職しても役に立つことばかりです。

循環器に興味を持っている方は、ぜひ循環器内科へトライしてみてください。

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登場人物

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キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。

仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。

みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。

仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。

犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。