看護師転職大作戦

整形外科の看護師が教える「整形外科への転職成功ポイント」と「求人の選び方」

不器用がむしゃらナース
pu-totoro

最近急変が続いて疲れちゃった…急変が少ない病棟って無いかなあ?
病院で働くなら、仕方ないんじゃない。
急変が無いということは無いでしょうけど、少ない病棟はあるかもしれないわね。

急変や生死に関わるケースの担当が重なると、心身ともに疲れてきますよね。病棟全体の雰囲気もぴりぴりしてきたりしませんか?

私は整形外科に3年間勤務しました。整形外科以外は循環器と消化器です。その経験を振り返ると、整形外科は急変の頻度は少なかったですね。

でも転職しても、また色々覚えるのも面倒だし。
結局そうなのよね!

確かに一から仕事を覚えるのは大変です。ただ整形外科は処置は多いですが、比較的覚えやすい看護技術が多いのです。

覚えの悪い私が新卒から3年間も勤務することができた整形外科。未経験での転職や、ブランクがある人でも飛び込みやすい診療科です。

とはいえ、右も左もわからないまま転職するわけにもいきませんよね。そこで、今回は整形外科への転職を成功させる方法をご紹介します!

未経験から整形外科の看護師になるための3つのポイント

整形外科は「未経験」「ブランク明け」でも採用されやすい診療科の一つです。

それでも、ただ漠然と「整形外科は急変が少なくて楽なはず」と予備知識無しに転職すると、「思っていたより大変」と思うかもしれません。

働きやすいと言われる整形外科で落とし穴に落ちないための3つのポイントを紹介します。

整形外科でやりがいをもって働ける人

整形外科にやりがいを持って働くためには、こんな要素が必要です。

●整形外科の何に興味があるか整理する

整形外科は外科手術を中心にした施設もありますが、けん引療法や安静療法など保存的な治療を多く行っている施設も多いのです。

そこで自分が何を看たいか、自分の興味を整理しておきましょう。

  • 整形外科手術に興味があるか。
  • 整形外科一般の雰囲気に興味があるか。
  • スポーツ整形や小児整形など、特殊整形疾患に興味があるか。
  • リハビリを含む日常生活援助に興味があるか。

などです。

皆さんはどんなきっかけで整形外科に興味を持ちましたか?

急変が少なくて穏やかそう

それでしたら、整形外科一般でリハビリや日常生活援助を主体としているような病棟の方が良さそうですね。

外科というからには、手術ね

手術主体で看たいなら、体のパーツごと(脊椎や膝関節など)の専門外科医が居る紹介先病院でないと、手術件数は多くないと思います。

私も子どもがいるから小児整形で、育児にも役立てたいわ

それでははっきりと小児整形を掲げている施設が良いでしょう。「小児も診れます」でなく、「小児を診ます」という施設ですね。

整形外科で求められるスキル

●解剖生理の知識

整形外科で働くには、全身の骨格と、付随する筋肉や神経の走行の解剖生理と各部の名称は頭に入れておきましょう。

例えば、「上腕骨の骨折だから、使うギプスはこのサイズで。巻いた後は尺骨の神経障害に注意してね」と教わったとします。この時「上腕骨?」「尺骨ってどこ?」と思っても、なかなかそこまでは教えてはもらえないんですね。
解剖生理は苦手中の苦手だわ。
一度分かれば簡単よ。

●整形外科の日常業務に必要なスキル

整形外科で日常的に行う看護技術を挙げておきます。テクニックのいる技術もありますが、多くは入職後に練習したり、教わって出来る範囲のものです。

  • 包帯保護
  • ギプスやシーネ巻き
  • 医師の指示の下の鎮痛処置
  • 術前術後のケア
  • リハビリ介助
  • 日常生活指導

整形外科は根気が必要

整形外科は、急変や生死に関わるケースが少ないので、そういう意味では明るく働ける職場です。

ただ、やはり楽なことばかりではありません。実は様々なシーンで根気が要る、体育会系の要素もあります。

●リハビリ支援

リハビリは、本人がやる気があれば危険の無いように介助すれば良いですが、やる気が出るまでが大変なんです!

痛みや不安で動き出さない患者を、あの手この手で説得したり励ましたり、まるでスポ根ドラマです。

育児とか仕事とか、早く元気になってやらなくちゃいけないことが待っている人とかは、リハビリの動機付けもしやすいでしょうね。
でもお年寄りとかに無理をさせるとすねちゃって「もう寝たっきりだっていいよ」なんて言われることもあるみたい。
さすがに「元気になってくれないと周りが大変なんですよ」なんて言えないものね…。

声かけ一つで傷つけてしまう可能性もありますし、難しいですよね。

●認知症ケア

入院前、また治療前はまったく普通だった患者が、一夜にして認知症患者へ豹変することは日常茶飯事です。

恐らく整形外科へ勤め始めて、3日もすればその事実を目の当たりにするでしょう。

認知症は病気だと理解はしていますよね。それでも!分かっていても!イライラしてしまうものなのですよね。

私も入院安静となったら分からないなあ。
認知症になる可能性は、誰にでもあるわよね。

今は、ほとんどの医療施設では対策マニュアルがあります。

また整形外科の医師は認知症についてよく分かっているので、入院前に発症の可能性や対応について説明してくれているでしょう。

このように整形外科は根気が必要な場面もあります。最後にはお互いに人間性が試される時もあります。

しかしそのおかげで、患者を一人の社会生活を持った人間として看られるのです。治療や処置優先の診療科では得られない充実感を味わえるのではないでしょうか。

山ほどある整形外科の求人。何を基準に選んだらいいの?

整形外科の求人は多い方でしょう。理由として、リハビリや日常生活援助などでマンパワーが必要なことなどが挙げられます。

ただ整形外科と言っても、施設ごとに特徴があります。

まずはその特徴を知ってください。そして、その特徴にメリットを感じたら、その施設の中でもどこに注目して求人を選べばよいか考えましょう。

クリニック

クリニックにはその勤務形態にも様々な特徴があり、ワークライフバランスを保つために転職先に選ばれることも多いですね。

整形外科のクリニックは、リハビリ設備も充実して大病院なみに本格的な整形外科診療をしているクリニックもあります。

その一方で内科や他診療科と混同しているかな?というような雑多なクリニックもあります。

クリニックと言えば小規模、と連想してしまいがちだけど違うのね。
クリニックで一人主治医だからこそできることもあるんだよ。

●クリニックを選ぶポイント

クリニックでも整形外科にこだわるのであれば、設備面や診療内容で整形外科に特化しているクリニックが良いでしょう。

募集内容で勤務形態などを見ると共に

  • リハビリ施設とリハビリ専門スタッフの数と配置
  • 画像検査の設備
  • 看護師の日常業務

などを確認します。

リハビリスタッフが少ない・設備が足りなくて本格的なリハビリは他施設へ委ねている、という施設では整形外科を掘り下げては診ていない可能性があります。

また、整形外科にとって画像検査は必須です。

レントゲン検査は大抵の施設でできますが、CTやMRIになると他院で、というクリニックもあります。CTやMRIなどの設備が有れば、独自の診療を展開していると予想しても良いでしょう。

更にクリニックの場合「小児整形」や「スポーツ整形」など、主治医が得意分野を持っていることも多いですね。

整形外科の中でも更に興味のある分野がある時は、クリニックで見つかることも案外多いのです。

自分の興味ある分野で働ければ、モチベーションも上がるわよね。
募集要項をみるだけでなく、きちんと行ってみるべきね。

総合病院

総合病院の整形外科は、外科手術を主体としているか・それ以外の治療が多いかなどで施設ごとの違いが出てきます。

また、入院施設になることで、日常生活援助・認知症ケアに対する考え方などが違いとして挙げられるでしょう。

●総合病院を選ぶポイント

総合病院で整形外科を選ぶときは

  • 外科手術の件数と内容
  • 最も多い疾患と治療
  • 手術後のリハビリ体制と設備、リハビリスタッフとどう協調しているか
  • 患者の平均在院日数
  • その施設全体の認知症に対する考え方や方針
  • 看護師の仕事内容

などをチェックしましょう。

実は、整形外科疾患の中で手術に至るのは全体の1%に過ぎないのです。他の外科と比べて、手術件数はそれほど多くないのですね。

整形外科手術を多く看たいのであれば、手術件数の多い施設を探す必要があります。件数手術内容を聞いておきましょう。

また、整形外科の患者の在院日数はリハビリが有るので、どうしても長くなります。それでも大半の患者が半年以上や1年近く入院している、というのはちょっと長過ぎです。

患者の在院日数が長い施設は、日常生活指導や退院指導が充実していない、リハビリが積極的でないことなどから慢性化している可能性があります。

そうなると看護師の仕事も、整形外科看護というより慢性期の看護の様になっているかもしれません。

また、認知症患者に対しての方針やリハビリスタッフとの協調、看護師の仕事内容などのチェックでその施設の雰囲気もつかめるでしょう。

整形外科を持っている総合病院は多いから、見極めが必要だね。
整形外科なのに、高齢者の慢性期病棟となっていることは少なくないみたいね。

大学病院

整形外科疾患の手術は、部位によっては難易度の高い手術です。そういった手術は大学病院などで行うこともあります。

大学病院を選ぶポイントは総合病院と大きくは変わりません。

ただ、手術はしてもリハビリは市井の病院へという方針の病院も多いでしょう。手術中心に看たいのであれば良いかもしれません。

人員募集に関しては、新卒で入職する人が多いので総合病院よりは少なめですね。

これから整形外科で働く看護師さんに伝えたいこと

整形外科疾患に興味を持った転職でも、病棟の雰囲気の良さに惹かれた転職でも整形外科で働くメリットは色々あります。

日常生活でも役立つ

整形外科疾患は、自分たちの生活でも常日頃出会う疾患なので、日常生活にも役立つということが挙げられます。

育児や介護の事態が起きた時でも使える知識や技術が多いんですね。

あなたのぎっくり腰も私の初期対応のおかげで良くなったわね。
整形外科に勤務してたことあるの?
言ってなかった?

あらゆる診療科でつかえる

整形外科での安静やリハビリに対する知識や技術は、ほとんどの診療科でつかえる経験となります。

また、認知症患者の見方や担当している時の心構えもこれからの高齢化社会へ向けて、必須の知識となるでしょう。

その疾患によって治療は色々だけど、リハビリ技術はどの診療科でも必要よね。
これからの時代、認知症に対応できない看護師も難しいわ。
整形外科って意外とすごい!

「整形外科=急変が少ないから楽」ということはありません。整形外科にも特有の業務や覚えなくてはならないことがあります。

しかし、整形外科で必要なことは「明るさ」だと思います。

私は痛みで辛い患者さんと一緒に辛くなって暗くなってしまうことが多い方でした。今となればそういう時こそ明るく接して、動き出す意欲ややり甲斐を喚起すればよかったなあ、と思います。

痛みも認知症も笑い飛ばす!そんな人はぜひ、転職先に整形外科を選んでみてはどうでしょうか。

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登場人物

のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。

キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。

仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。

みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。

仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。

犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。