看護師の面接で「よくある質問」と「答え方」を採用担当者の看護師長が教えます!
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はい。今回は「面接でよくある質問」についてですね。
前の職場の退職理由のほかにはどんなことを質問されると思いますか?
まずは、これらの「定番の質問」にはどう答えればいいのでしょうか。
さらに、「えっ!そんなことも聞かれるの?」というような「答えにくい質問」への対処法についてもご紹介しましょう。
「定番の質問」と答え方のポイント
採用面接で必ず質問されることは、大きく分けると以下の3つです。
- 「なぜこの病院を選んだのですか?」(志望動機)
- 「あなたにとって看護師としてのやりがいは何?」(看護観/キャリアプラン)
- 「なぜ前の病院を辞めたの?ブランクの間は何を?」(職歴)
これらの「定番の質問」は、答えの準備ができていて当たり前。
ここが準備できていなかったら、「は?何を考えて転職を……」と思われてしまい、採用の道には暗雲が立ち込めるでしょう。
志望動機の答え方
志望動機は、多くは採用面接の序盤で質問されます。いわば「小手試し」の段階です。
ここは、あえて奇をてらう必要もなく、
「その職場の役割や機能を踏まえたうえで、自分がやりたいことや職場に貢献したいことを述べる」
という定石通りの答えでOKです。
志望動機の考え方については、こちらの記事をご参照ください。
やりがい(看護観やキャリアプラン)の答え方
ここが序盤の山場になります。
やりがいや看護観は、志望動機のようにサクッとは答えにくいので、以下のような「組み立て」をしておきましょう。
「これまでの経験で実感した看護の魅力、やりがい」
→ 「今後、それをどのように深めていきたいか」
経験を語る上では、エピソードトークがあるとさらに良いですが、くれぐれも冗長になりすぎないよう注意しましょう。
辞めた理由の答え方
転職者の採用面接では、ここがメインといってもいいでしょう。
普通は、「志望動機」のやり取りで双方がウォーミングアップしたところで質問されることですが、なかには早々に「ところで、前の職場はなぜ辞めたのですか?」とブッコんでくる職場もあります。
この質問だけは、どんな状況で尋ねられても答えられるよう、万全の準備をしておきましょう。
- 「人間関係の不満」という本当の理由は言わない
- 「人のせい」や「職場のせい」にしていると思われるようなことは言わない
- あきらかな「ウソ」は言わない
この3点に注意し、「キャリアアップ」や「やりたい看護の実現のため」など、「志望動機」との整合性のある理由を準備しておきましょう。
そして「答え方」にも注意が必要です。
言いにくそうに答えるのはもちろんのこと、辞めた理由を妙に清々しく答えるのもおかしなものです。
きわめて普通のテンションで話せるよう、何度か練習しておきましょう。
採用担当者が本当にしたい質問
採用担当者は、誰でも答えを準備している「定番の質問」では、求職者の本当の姿は見えにくいと考えています。
真価を問われるのは、「準備ができていないであろう質問」です。
「こんな場合どう判断しますか?」
職場でありがちなインシデントや患者対応の例を挙げて、「あなたならどうしますか?」という形で質問されることがあります。
これには100点の正解はありませんので、むしろ即答はせず「何を問われているのか」をよく考えながら答えるほうが良いでしょう。
「何か質問はありませんか?」
おおかた一通りの質問が終わったところで、「では何か質問はありませんか?」と尋ねらます。
なぜだと思いますか?
で?
アウト!
●できるだけ「逆質問」をする
「何か質問はありませんか?」という逆質問には意図があります。
- ここまでの話を理解しているか
- あえて説明していないことがあるんだけど、質問してくるかな
など、逆質問をすることで「コミュニケーション能力」をみています。
あらかじめ「逆質問すること」を準備しておき、できるだけ質問するようにしましょう。
ただし、お金の話や休みの質問には注意が必要です。
唐突に切り出すのではなく、「差し支えなければ-」「もし採用していただける場合-」などの大人の言い回しを駆使して、質問するようにしましょう。
●「特にありません」は言い方に気を付ける
本当に「特にない場合」でも、「特にありません」の一言返事は、印象はよくありません。
「こちらの病院で求められることが良く理解できました」の前置きをして、こちらからの質問がないことを伝えましょう。
答えにくい質問をされたらどうする?
転職者の採用面接では、「辞めた理由」のほかにも「答えにくいこと」を質問される場合があります。
こうした質問にどう答えるべきかも考えておきましょう。
健康状態について
現在の健康状態とは関係のない既往歴は答える必要はありませんが、看護師という業務上必要と判断されれば、健康状態について質問されることがあります。
例えばメンタルヘルスの問題によって休職や退職歴があれば、当然現在の状態を尋ねられます。
採用に不利とならないよう、就業可能と判断した理由やセルフケアについて答えられるようにしておきましょう。
勤務異動や時間外勤務に応じられますか?
正職員として雇用される場合、「できません」と答えることは採用にはマイナスになります。
「絶対にムリ」という場合は、その職場への転職を見合わせるほかありませんが、生活の状況と調整しながらわずかでも可能であれば、善処する意思を伝えましょう。
結婚や出産の予定は?そのとき仕事はどうしますか?
そうです。実は採用側は、「就業能力に関係のないこと」は面接で聞いてはいけないとされています。
<面接で聞いてはいけないこと>
- 家族構成や家族の職業、健康状態、経済状況、生活環境など
- 結婚や出産の予定はあるか/出産後も仕事は続けられるか
- 宗教、政治的思想
- 社会運動に関すること
- 容姿や体型に関すること
など
しかし、結婚や出産を機に仕事を辞めたり、産休や育休に入ることで「欠員」を出したくないと考える職場は、このことを質問してきます。
セクハラ的に質問されるのは論外ですが、「こうした職場の事情なので、あえて質問いたします」というケースはあります。
答えるか、答えないかは個人の判断で構いません。
また、「本人の意思で話す」ことも問題はありません。
特に、育児や介護の都合は、働く側にとっても事前に伝えておいた方が良いことです。
面接は採用側が採否を決める場と考えがちですが、仕事の内容や働く条件など最終的に確認する場でもあります。
面接で「聞かれるであろうこと」「自分が聞きたいこと」「伝えておきたいこと」をしっかり整理して、面接にのぞみましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。