医療依存度が鍵!有料老人ホームの看護師の仕事内容と働き方
PRローレンロウ
・・・。
あ、こんにちは。
最近よくありますよね。このオシャレな建物はなんだろう?と思ったら有料老人ホームだったってこと。
たしかに見た目だけで職場を選ぶのはどうかと思いますが、この際ですから、有料老人ホームの看護師の仕事について勉強してみませんか?
では、はじめましょう。
有料老人ホームってどんなところ?
機能が異なる3つのタイプがある高齢者向け住宅
有料老人ホームとは、自立~要支援、要介護まで、幅広い高齢者を対象とした入居施設です。
「健康型」「住宅型」「介護付」の3つに分かれており、対象となる入居者やサービスの内容が異なります。
ザックリとその違いを説明しましょう。
●健康型有料老人ホーム
自立した高齢者を対象とした施設で、介護が必要になったら退去しなければなりません。
●住宅型有料老人ホーム
介護が不要な高齢者だけでなく、介護が必要な高齢者も入居できる施設です。
しかし、介護・看護スタッフは常駐していないため、介護が必要な人は、通所サービスや訪問看護などの、外部のサービスを利用します。
●介護付有料老人ホーム
介護が必要な高齢者を対象とする施設で、施設の介護・看護スタッフがサービスを提供します。
都道府県の「特定施設入居者介護(特定施設)」の指定の受けた施設では、行われる介護サービスは、介護保険の対象となります。
はい、そのとおりです。
それらの施設との違いも含めて、もう少し有料老人ホームの設置背景について説明しておきましょう。
民間運営が運営する施設
有料老人ホームは、医療法人や社会福祉法人だけでなく、一般企業の運営が多いという特徴があります。
運営企業(事業者)はさまざまで、医療や介護と直接関連のない企業の運営も珍しくありません。
- 人材教育・人材派遣会社
- 損害保険会社
- 建設・不動産会社
- 総合リース会社
- 電力会社
- 鉄道会社
こうした会社が直接、またはグループ企業のひとつとして有料老人ホームを運営しています。
これについては、また後ほど説明しましょう。
その前に、大事なことをひとつ。
有料老人ホームは、社会のニーズに伴い施設数は急増しており、(H26年現在 9,581施設、サービス受給者38.7万人 厚生労働省調べ)
介護付有料老人ホームだけでも3,800施設に達しています。
この介護付有料老人ホームには、「老健」や「特養」以上に「医療依存度の高い入居者」を受け入れている施設もあります。
特定施設には看護師の配置義務がある
特定施設の指定を受けている有料老人ホームは、必ず看護師を配置しておかなければなりません。
要介護者30人未満の場合 | 看護師1名以上 | 30人以上80人未満の場合 | 看護師2名以上 |
---|---|
80名以上の場合 | 看護師3名以上 |
介護付有料老人ホームの看護師の仕事内容
入居者の健康管理
介護付有料老人ホームの看護師は、
- VS測定・観察
- 服薬管理
- 定期受診の付き添い
- 往診の介助
などを行います。
さらに、
- 吸引、口腔ケア
- 経管栄養、インスリン注射
- 褥瘡ケア、創傷処置
などの医療行為があり、施設によっては、
- IVH
- 気管切開
- 人工呼吸器
などを行っている入居者を受け入れています。
緊急時対応
介護施設の看護師にはもれなく付いてくる仕事とは?
そうですね。
介護付有料老人ホームでも、体調が悪化したり、転倒事故などで容態が急変することあります。
看護師は、
- 医師への報告
- 応急処置
- 救急搬送の手配(ときには判断も)
- 病院受診への付き添い
などを速やかに行わなければなりません。
介護業務もある
他の介護施設同様、看護師は、食事介助や移動介助、排泄介助などの介護業務も行います。
介護の手伝いではなく、看護として必要な観察やケアを行います。
介護付有料老人ホームの看護師の働き方とは
介護付有料老人ホームの看護師の勤務体制
●夜勤がある、またはオンコール
介護付有料老人ホームの看護師は、夜勤あり、2交代や変則交代制のところがあります。
また、夜勤がない場合も、交代でオンコール体制をとっています。
- 夜勤スタッフは、看護師1名+介護スタッフ
- 72時間ルールの適応はなく、夜勤回数は比較的多い
- 夜勤専従看護師を採用している施設も多い
●その他、勤務体制の特徴
他の介護施設同様、
- 日勤常勤、日勤パートもある
- 残業は病院よりも少ない
- 土日は交代勤務が多い
という特徴があります。
一般企業が運営していることの特色とは
先ほど、有料老人ホームは一般企業の運営も多い、とお話ししましたよね。
実は、働く看護師にとって、「一般企業が運営している」ということは、注意が必要な点でもあるのです。
また、その一方でメリットもあります。
最後に、それを紹介しておきますので、有料老人ホームへの転職を考える際には、ぜひ参考にしてみてください。
一般企業が運営していることの注意点
●必ずしも経営が万全ではない
介護とは縁のないさまざまな企業が運営に乗り出し、有料老人ホームは急増する一方、見通しが立たず経営困難になり、廃業、倒産したところもあります。
有名なところでは、大手居酒屋チェーンが運営する有料老人ホームが、ほかの企業に売却されましたよね?
●上司はフツーのサラリーマン
一般企業が運営する有料老人ホームでは、本社やグループ会社の社員が、施設や部門の管理者として転勤してくることがあります。
つまり、看護師の上司は必ずしも看護師ではなく、医療従事者ではないサラリーマンの場合もあるのです。
病院勤務しか経験のない人には、ピンと来ないかもしれませんが、上司が医療従事者でないと意外と働きにくいものです。
「医療用語」が通じないという日常的な問題もありますが、看護師としての仕事の価値観が重要視されないことには、なかなかのストレスです。
一般企業が運営していることのメリット
●給与やボーナスの評価加算もある
大手企業が運営している施設では、給与設定が高く、能力や働きっぷりを認められることによる評価加算もあります。
福利厚生も大手企業らしく充実しています。
有料老人ホームの看護師の給料については、また別の機会に詳しくお話ししましょう。
有料老人ホームの看護師の仕事についてお話ししましたが、重要なことは、「医療依存度が鍵!」ということです。
オシャレな外観の施設もたくさんありますが、それだけに惹かれて転職すると、たいへんな目にあってしまうこともありますよ。
有料老人ホームへの転職のポイントはこちら↓
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。