救急看護師になるには?経験者が学んでおきたいこと・心構えを教えます!
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看護師として働いていると、救命救急24時のようなテレビ番組をついつい見てしまいませんか?
実際、救急看護師という仕事に興味もある方は多いかと思います。
救命救急24時を見ていると、「自分にもこんなドラマのような世界で活躍できるんだ」と心をくすぐられますよね。
しかし、看護師は最初に配属された部署である程度道が決まってしまう職業。
新卒で救急に配属されて鍛えられてきた人は良いですが、他部署で数年たってから救急を目指すのは勇気がいるものです。
では、「看護師の資格をとった以上一度は救命救急の現場で活躍してみたい」という思いを叶えるにはどんな準備をすれば良いでしょうか。
この記事では、救命救急に転職を考える看護師さんに向けて、どんな準備をすれば救急看護師になれるかをまとめました。
ぜひ、参考にしてみてください。
救急看護師になるために学んでおくこと
救命救急の基礎知識
まずは、救急の現場論に入る前の基礎知識です。
●患者アセスメントの基礎
- フィジカルアセスメントの種類と見方
- 検査データの基本(正常値)
- 画像データ
- 救急で扱う主な疾患と治療方法
などは見ておくと良いでしょう。
いえいえ、「すべて暗記しなくてはならない」「CTなどを読めなくてはいけない」というわけではないんです。
救急看護師が知っていた方が良いのは「それらの診察や検査で何が分かるか」です。
例えば意識レベルの低下で搬送されてきたとしますね。
この場合、脳に異常が無いか、無ければ次には心臓をチェックというように生命レベルの緊急性から検査する順番があるのです。
そこで、まず頭のCTをとり最も危険な脳出血の有無を確かめ、無ければMRIや心電図というように状況に合わせてみていきます。
このように検査の目的が分かっていれば、患者の状態によって次に何をするかが自ずと分かり、緊急処置もスムーズになるのです。
●救急で扱う疾患
救急で扱うのは、緊急性のある疾患や処置です。
脳梗塞や心筋梗塞、出血性ショックなど生命レベルの危機のある疾患については学んでおくと良いでしょう。
ポイントは、その疾患の原因と患者の症状です。
先に疾患名から入るととてつもない勉強量になってしまいます。
現場に則した勉強方法だと、症状の観察から疾患を探っていくような文献がお勧めですね。
例えば、症状として「意識レベルの低下」があれば、その原因となる疾患は何か・どんな検査をするか、という流れで勉強するのが良いと思います。
主な救急処置
症状の見方や疾患の基礎の次は、それに対する処置です。
交通外傷や外傷による出血、火傷など主な緊急性を要する処置の方法を見ておきましょう。
不測の事態は付き物の救急ですが、ある程度メジャーな疾患や処置の基本は網羅しておくと良いでしょう。
救急で使う物品・機器類の取り扱い方法
次は、救急の現場で必要なことになります。
救急救命に使う機材類についてですが、救急の現場で使う医療機器や器具は多く、いつでも使えるように精通していかなくてはいけません。
人工呼吸器やモニター類、各ドレナージ物品などについて、その施設が使っている物の資料を集め触り慣れておくと実際の場面で戸惑うことが少なくなるでしょう。
ほとんどの機材は、ちょっと触ったくらいでは壊れません。
怖がらずに積極的に携わっておきましょう。
認定看護師について
救急看護師には認定制度があります。
基本的には救急に転職して働き始めてから受けた方が身につく、と言われていますが転職前に取得しておくのももちろん悪くありません。
受験資格として経験年数などの条件があります(救急の経験ではなく、看護師経験です)。
試験そのものの難易度は高くなく、試験のために勉強することがキャリアアップにつながります。
認定看護師の取得に積極的な施設もあり、求人内容に載っていることもあります。
支援制度や報酬などについて確認しておきましょう。
救急看護師の心構え
救急看護師に適した人材とは?
救急看護師に適した人材は?と検索すると「心の切り替えがすばやいこと」「冷静な判断ができること」「タフであること」などが挙げられます。
確かにこれらは救急看護師として働くのにすべて不可欠なものでしょう。
しかしこういったメンタル面の適性は、働くうちに鍛えられるものだと思います。
ある程度の臨床経験を持っていて元々タフそうな人でも、実際の現場でははじめはオロオロして邪魔になったり、失敗してクヨクヨ立ち上がれなかったりするものです。
現役看護師として病棟で急変にあたることはあっても、急変や救急が連続する現場で、はじめからタフに対応できる人は多くはいないのではないでしょうか。
病棟などと同様に、そういった慣れない看護師もベテラン看護師もいることで、様々な視点をもって一つのチームなのです。
救急チームに入る心構え
●自分自身がチームメンバーに溶け込む気持ちを持つ
有名大学病院からの転職だとしても、そのチームでは新人です。
既に知っていることを教わることもあるかもしれませんが「そのチームのやり方を覚える」という気持ちで聞きましょう。
時として前評判が先行していることもありますよね。
自分から溶け込みたい、という気持ちは笑顔や挨拶、謙虚な態度などに表れます。
厳しい現場だからこそ、このような基本を大事にしましょう。
●積極性を見せる
自分が経験していないケースや処置や治療を見かけたら、出来る限り自分から発言して見せてもらいましょう。
「積極的に学びたい」という気持ちも伝わりますし、何が苦手なのかを分かってもらえるので、また同様のケースがあれば呼んでくれたり資料をくれたりするきっかけになります。
●日々の経験を振り返り分からないことは調べ、できたこともできなかったことも無にしない
看護師は生身の患者から学びます。やはり、その経験を無にすることはできません。
その日できなかったり、分からなかったことはその日のうちに解決しましょう。
記憶がフレッシュなうちに調べ、聞いておくことでより記憶に残るでしょう。
そういった姿勢があれば、もちろん救急看護師として成長になりますし、周りもフォローしようという気持ちになるものです。
だからといって待ちの姿勢では何も得られなくなってしまうでしょう。
動きの良い先輩を見つけて、真似をするのも一つの手ですね。
救急の現場で活躍するには
救急の現場ではレギュラーな事態とイレギュラーな事態が交錯します。
初期診療から検査の課程は、ある程度ルーチンワークも多く数をこなせば出来ていくと思います。
しかし、確定診断をつける課程から先は予想外のことも多くなります。
例えば、腕のしびれで来院した患者を脳梗塞と予測して脳外で診ていたとします。
しかし、画像検査上頭は問題無い+しかし症状はある、他科にコンサルトすると実は頸椎捻挫で整形外科対応だったなどということはいくらでもあります。
救急看護師として活躍するためには、常に頭を柔かくしておく必要があるのです。
そう思うと、決して救急のベテランだけでなく新人や他診療科を経験した看護師も飛び込んでいい、と思えませんか?
その意気です!「何となくやってみたいなあ」と思っている方もまずはトライしてみてはいかがでしょうか☆
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。