救急看護師のメリット・デメリットはどんなところ?やりがいについて考えてみた
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そうですね。救急看護師のイメージから、医療の最先端を行くやりがいのあるポジションに感じますよね。
救急看護師は本当にやりがいがあるのでしょうか。
前回は救急看護師の仕事内容について書きましたが、今回は救急看護師のメリットとデメリット、そして「やりがい」について考えてみましょう。
救急看護師のメリット
救急看護師のメリットは、やはり知識や技術の向上が挙げられるでしょう。詳しくご説明します。
基本的な看護技術が学べる
救急の現場は処置が中心です。
注射・点滴などは、必須です。緊急性があるので、苦手とか入らないなどと言っていられないこともあります。
私自身同期で一番点滴が下手でした。でも、やらざるを得ないので何とかなっています。
やるしかないので、できるようになるんですね。
その他に、あらゆる機器類の扱いや術前準備なども早く手慣れてくるでしょう。
救急の現場は心肺蘇生などだけでなく、緊急性のある処置を行います。
自ずと、あらゆる診療科に通じる基礎看護技術の宝庫になっているんですね。
急変対応のスキルが身につく
病棟では心肺蘇生などの緊急処置は、タイミングによっては全く経験しない人もいます。
救急看護師なら、日常的に経験しますし患者アセスメント(予測や判断)も、自然に身につくでしょう。
急変にあまり慣れすぎてしまうのも良くないかもしれませんが、その時に咄嗟に手が出せるかどうかは大きな違いですよね。
立ち位置も手慣れてくるでしょう。
幅ひろい診療科の知識が身につく
先ほど少しお話ししましたが、救急の現場にはあらゆる診療科の対象の患者が来ます。
(1件目で骨折患者のギプス巻をしたと思ったら、2件目では火傷の患者の創傷処置をする、3件目は脳梗塞ですぐに血管内治療の手術の準備、などといった具合です。
これだけで、整形外科・皮膚科・脳外科の看護師の仕事ができるようになっているのに気付きましたか?
施設によってやり方や医師の役割は違うかもしれませんが、看護師は幅広い診療科に精通できるでしょう。
施設内のあらゆる職種とチームになれる
病棟であれば、その診療科に関わるスタッフとの連携はとれますが、その職種は限られてきます。
救急看護師は、あらゆるコメディカルやソーシャルワーカー、事務方とも情報交換したり連携しなくてはなりません。
他職種と連携する、ということは、その職種への理解も深まります。
病棟へ移動になっても、その他の施設へ行っても役立つことでしょう。
救急看護師の将来性
救急看護師を経験すると、将来どの診療科に転職しても怖くないという自信ができます。
また、管理職への道も早くなると言われていますので、管理職を目指す方にはお勧めです。
救急看護師の需要が無くなることはまず考えにくいですし、転職の面接でも救急看護師の経験は有利になるでしょう。
時として救急看護師は使命感のあまり、ミニドクターのように先走って頑張っちゃうことがあるんですね。
そうなると現場の連携を乱してしまう人材にもなってしまう可能性も、確かにあるかもしれません。
看護師は独自の視点をもって、医師やコメディカルなどスペシャリストを絶妙に連携させられるような存在が理想ですね。
このようなことから救急看護師は管理職に向いているのでしょう。
救急看護師のデメリット
救急看護師のデメリットは、そのハードさからくるものになるでしょう。
心身ともに緊張が続く
やはり一刻一秒を争う現場ですから、常に肩に力が入った状況が続くこともあります。
日によっては救急搬送が続き、全員が心肺停止だったり重症だったりすることもあります。
緊張が続いて、顔面神経痛になったりひどい肩こりで頭痛が続いたりすることもある人もいるんですね。
そうですね。救急車を呼ぶ、という行為は「苦痛を取りたい」「病気を治したい」ひいては「生きたい」「死なせたくない」という気持ちから起こるものです。
実際には、動揺してただ119番してしまった人も少なくないですが、受け入れ側としてはある程度治療の成果をあげないといけないと思いますよね。
そうなると自然と緊張して、人によっては耐えるのが辛くなることがあるかもしれません。
体力的にハード
体力は使います。
患者の搬送や更衣、検査廻りや処置介助など座る暇も無く走り回ることもあります。
たいていの患者がストレッチャーに乗りますから、それを押して回るだけでも大変です。
救急はその日の状況によって、1件も搬送が無かったり何台も救急車が重なったりするので、体力をどれだけ使うかは運もあります。
それでも、体力には自信があった方が良いですね。
初期診療には強いが、継続看護に弱い
来院してすぐの患者のアセスメントには強くなるでしょう。
その一方で、その後の継続治療や看護は病棟に手放してしまうことが多くなります。
あらゆる診療科の初期診療には強くなっても、深い知識になると救急看護師は弱いですね。
救急のアドレナリン満載の現場にやりがいを感じるか、継続看護にやりがいを感じるかは一概には言えなさそうですね。
経験を積む中で、何に自分のやりがいを感じるか自然に欲求が出てくるのではないでしょうか。
救急看護師のお給料事情
救急外来の勤務体系や給料などの報酬については施設ごとに違ってきます。
救急外来に限らず、夜勤をする看護師の平均月給は30万円~40万円で年収だと400万円~500万円というのが相場です。
ただ、勤務形態が特殊であったり、専門資格を持っていたりすれば+αがあるかもしれません。
例えば救急に関わる資格を持っていれば、手当がつく可能性があります。
救急に関しては、「救急看護認定看護師」「急性、重症患者専門看護師」また「小児救急看護認定看護師」などの資格があります。
また、勤務に関してオンコールという制度を取っている病院もあります。
オンコールで出勤すればやはり手当がつくでしょう。
これらの制度で一般病棟やクリニックで働くより高水準の報酬がもらえる場合もあります。
ただ、公立の病院でない限り給与水準はその施設の規定によるので、面接時によく聞いてみるしかないかもしれません。
救急看護師のやりがいについて
救急看護師はやりがいがあるかどうか、メリットとデメリットをよくみて考えていただけるといいかなと思います。
プレッシャーのある現場ですが、そのプレッシャーによる心身の緊張をデメリットとして疲弊してしまうか、メリットとして受け入れて更に勉強するかは人によるかもしれません。
救急外来のやりがいってよく考えると難しいですよね。
救急看護師への転職を考えている方にお伝えしたいこととして、救急看護師の存在へのやりがいがあります。
救急外来は一方通行の部分があるんですね。
医療者側からの判断ですべて進んでしまいがちなんです。
その中で患者や家族の気持ちや状態をくみとって伝え、救急処置をより円滑にできるのは看護師だと思います。
そのような仕事にやりがいを感じられるのであれば、救急看護師にやりがいを感じられ、またどこへ転職しても重宝される看護師になれるのではないでしょうか。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。