消化器内科の看護師求人を探す前に知っておきたい!消化器内科への転職予備知識
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日本人が一番受診することが多い診療科は「内科」です。風邪やちょっとした体調不良で、まず内科へ受診することが多いですよね。
それでは二番目はどこの診療科か分かりますか?
正解です。日本人が二番目に頼りがちな診療科は消化器内科です。また、がんの罹患率が高いことも消化器内科の需要を押し上げています。
需要が高いので消化器内科を掲げる施設は多く、求人募集もよく見ますよね。一見、転職しやすい・採用されやすいような気もしますが、一口に消化器内科と言っても診療内容も規模もいろいろです。
消化器内科の求人をお探しの方に参考になるように、消化器内科を掲げる施設の特徴から求人の選び方についてご紹介します。
消化器内科の仕事内容については以下の記事をお読みください↓
消化器内科の求人選び
日本で開業している医療施設のうち、最も多いのは内科で一般病院数の中の91.9%となっています。消化器内科はこの中に含まれ、胃腸内科という診療科と含め内科全体の約半分を占めています。
それでは、消化器内科の施設の特徴をみてみましょう。
クリニック
消化器内科を診るクリニックはかなりの数になります。腹痛や下痢嘔吐などの一般的な感染症を対象としていることが多く、日常的に受診できるような施設です。
看護師の仕事もルーチンの点滴や与薬、日常生活指導などがほとんどでしょう。精密検査が必要となると総合病院などへ転送することとなります。
クリニックは、地域密着で一人の患者に対し長期的にゆったり関われるのが魅力です。
また、勤務時間や夜勤が無いことなど、人によってはライフスタイルの維持にも合うこともあるでしょう。
反対に消化器内科について掘り下げていきたい方はちょっと物足りないかもしれませんね。
総合病院
総合病院の場合、どれだけ消化器内科に力を入れているか確認する必要があります。
総合病院といっても、その施設によって得意としている診療科があることが多く、すべての診療科に力を入れていることは稀です。
そのような場合、メインの診療科以外は週に1~3日程度の開設であったりすることはよくあるんです。
そうですね。内服や点滴、様々な治療の副作用で最も多いのは「消化器症状」です。
総合病院で求人募集があった場合、消化器内科をどれだけ看られるかはその病院の特徴をよく見て判断した方が良いでしょう。
大学病院
大学付属の病院では、消化器内科に関する最新の治療や検査を勉強することができるでしょう。ただ急性期を過ぎると、すぐに市井の病院へ転送されることも多くあります。
その大学で育った看護師がそのまま就職するパターンも多く、一般的に求人募集は多くないかもしれません。
新聞広告などに載ってくるほどは無くても、転職サイトなどを見ると募集が出てきたりしますので、希望する大学病院があれば常々チェックしましょう。
がんセンター
「消化器内科の中でもがん治療に関わりたい」という方はがんセンターもあります。日本には16か所あり、公務員としての勤務が望めます。
公務員として働けるということは、福利厚生面でのメリットが高いということです。
また、知ってほしいがんセンターの特徴がもう一点あります。
がんセンターに来るということは「がんである」ということをある程度分かっている人が多いので、がんについてオープンに話し合える傾向があるということです。
がんセンターを選んでくる患者や家族が、全員がんに前向きな姿勢であるとは限りません。主治医に勧められるまま仕方なく来た人もいるでしょう。
それでも、がんセンターという場所の特異性でがんについて比較的率直に話し合い、治療を進めていけることは病棟勤務とは違うやりがいを味わえるかもしれません。
●がんセンターへの転職のポイント
がんセンターはこうした福利厚生や仕事面のやりがいはありますが、かなり専門性を求められるため実際の転職はやや狭き門となります。
求人はありますが、がんに関してだけ掘り下げて治療や研究をしていることで、それに見合う意識・知識・技術の高い看護師を募集していることが多くなります。採用試験や面接もやや厳しめとなるでしょう。
がんセンター内の看護師も認定看護師や専門看護師が多くいます。
難しいかもしれませんが、逆に言えばスキルアップを目的としての転職であれば、うってつけの職場となりえるでしょう。
消化器内科の転職のポイント
「ライフスタイルも大事にしながら消化器内科分野で働きたい」か、「徹底的に消化器内科について掘り下げたい」か、それによって選ぶ施設は変わってきます。
それでは、消化器内科にどれだけ力を入れているかなど、施設ごとの特徴から転職のポイントを見てみましょう。
どのような患者、疾患を診ているか
クリニックのように小規模の施設であっても、消化器内科についてよく専攻した医師が常駐していることはあります。
総合病院で緊急内視鏡から退院指導まで看られる施設もあります。
その施設で、消化器内科がどのようなポジションなのか確かめましょう。
- 消化器内科医が常勤でいるか
- 主な症例と患者層
- 緊急事態への対応
などを調べてみましょう。
そして、自分の理想に合っているかどうか考えていきます。
内視鏡について
内視鏡を扱っている施設だと消化器内科=内視鏡のこともあります。
病棟勤務ではそれほどないですが、外来勤務やクリニック勤務だと内視鏡につかなくていけないこともあります。
求人募集に出ていることもありますが、採用後に驚くことが無いようによく確認しましょう。
キャリアアップについてどんな支援があるか
消化器内科でキャリアアップと言えば下記のような認定看護師があります。
- 内視鏡技師
- がん化学療法看護
- がん性疼痛看護
- 緩和ケア
などがんに関することが中心にはなってはしまいますが、転職後「これらの認定看護師をとりたい」という欲が出てくるかもしれません。
その時は、どのようなバックアップがあるのか、取得できた場合の手当や仕事内容の変化なども確認しておきましょう。
ライフスタイルと合っているか
福利厚生面を確認しておくことは、どの転職の場合でも大切です。特に不測の事態が起きた時、自分はどれだけ協力できるのか、ライフスタイルを貫ける施設なのかチェックしましょう。
このような時、どのように対応するのか・時間外勤務やその手当はなども確認しましょう。
残務ができない理由があるときは、交替の居ないクリニックより総合病院の方が良いこともあります。自分のライフスタイルと合うかどうか考えながら、転職先を選びましょう。
メンタルヘルスに関する配慮はあるか
看護師であれば、急変やターミナルの現場に遭遇したことはあるでしょう。
ただ、消化器内科に関しては「がん」を扱うことが多い診療科だけに、「死の恐怖」と向き合っている患者や家族と相対する機会が増えます。転職後は、そういった現場に遭遇することが増えるかもしれません。
昨今、病院内でも看護師やスタッフのメンタルケアをする心理士などを置く施設も増えてきました。
自分自身の適性を考えると共に、そういったフォローはあるかも聞いておくとより心強いのではないかと思います。
患者だけでなく、職員も大事にしてくれる空気のある施設を探せると良いですね。
消化器内科で働いて内臓器のスペシャリストになる!
消化器内科は扱う臓器の多さに伴って、かなりの数の病気を知ることができるので人間の体全体に関わる知識を身につけることができます。
また、消化器内科は内臓器の疾患のため患者本人も症状を言いづらいことがあります。
時にはパズルのような状態になりながら、患者の既往・生活習慣・そして問診内容・検査結果を合わせて診断していく過程で、看護師の看る目は養われていきます。
いつの間にか、「話を分かってくれる看護師さん」と患者に評価されることもあるかもしれません。
そして、がんを看ることが多いことから、他の科では看ない検査や治療も多く看ることができます。化学療法や放射線療法などをするのは、消化器内科だけです。
放射線科・薬剤師・ターミナルケアのソーシャルワーカーなど、それぞれのスペシャリストと共同で一人の患者のケアに当たることも多くあり、チーム医療を実感できることもあるでしょう。
消化器内科で体験することや、知識や技術は高いレベルです。ぜひ、自分に合った施設を探して内臓器のスペシャリストになってくださいね。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。