試用期間中の看護師は辞めてもいいのか?退職するにはどうしたらいい?
PRローレンロウ
私、先月「ウキウキネットマガジン」をお試しキャンペーン終了時に辞めたよ。
看護師の就業では、1ヶ月から半年程度の「試用期間」が定められているケースがあります。
試用期間とは、その職場に合っているかを職場側と働く人の双方が「お試し」する期間ですが、基本的には継続して働くことを前提としています。
しかし、「職場の雰囲気に合わない」「仕事の内容が思ったものとは違っていた」「とんでもないパワハラ師長がいた」などの理由で、試用期間中に辞めたくなってしまうこともあります。
看護師が試用期間中に退職したくなったら、どのようにすればいいのでしょうか?詳しく見てみましょう。
試用期間中に退職したくなったときは
試用期間中であっても、通常の手続きで退職することができます。
試用期間中の退職の申し出や手続きは、原則として本採用と同じ扱いで進めます。
参考記事「看護師の円満退職」完全ガイド~手続きの流れと退職理由の伝え方・タイミング~
退職の申し出
退職届を提出する前に、所属の長(看護師長等)に退職の意思を口頭で伝えましょう。
●申し出のタイミング
言われるでしょうね。でも、「試用期間中のうちに」という気持ちがありますよね。
試用期間が終わり本採用に移行する時点で、「どうですか?この職場で働き続けられそうですか?」とハッキリ聞いてくる職場もあります。
「ちょっとどうかな……」と思い悩む場合は、この本採用への移行時が「辞める意思」を伝えるチャンスになります。
ただし、職場からはなんの意思確認もないまま、「はい、今日から本採用扱いですが、何か?」というケースもあります。
職場からのアクションをあてにして、申し出のタイミングを逸しないように注意しましょう。
●退職の申し出期日
所定の期日に「退職届」を提出することが、正式な退職の届け出となります。
試用期間中といっても、いつでも辞められるわけではありません。
本採用後と同じ「就業規則」に定められた期日または、労基法上の「退職の2週間前」が期日となります。
退職の理由
ですね。試用期間中の退職では、下手なウソよりも「自分には合わないと思った」という正直な理由のほうが通用しやすいでしょう。
●自分に合わない
正直に言うにしても、その言い方には充分な注意が必要です。
職場そのものや職場の誰かを悪く言うのではなく、「思った以上にスピードが求められる仕事で、自分には向いていないと思いました」など、「自分には―」という表現で伝えるようにしましょう。
●「家庭の事情」を加える
試用期間が長く、半年近く勤務している人は、すでに貴重な戦力とみなされているため、退職の申し出の際に強力な引き止めがあることが予測されます。
この場合は、引き止めの対処として有効な「家庭の事情」を退職理由に加え、本採用になる前の苦渋の決断であることを匂わせましょう。
グッドです!
参考記事:その退職理由じゃ辞められない?看護師が退職を引き止められたときの対処法
不当条件で辞めさせてもらえない!?
試用期間中の退職では、注意しておかなければならないトラブルがあります。
「試用期間中は自主退職できない」
「給料が一部カットになる」
「違約金が発生する」
「解雇扱いになる」
などの不当な条件を持ち出して試用期間中に辞めにくくするケースがないとも限りません。
まさに、完全なブラックのやり口ですが、念のため「就業規則」や「雇用契約書」などに、このような記載がないことを確認しておきましょう。
こうした記載がないのに、不当条件を持ち出された場合は、ややこしくはなりますが、弁護士や労務士に相談の上、対処しましょう。
参考サイト:日本司法支援センター 法テラス
試用期間中に転職活動をする
試用期間の職場を辞めて、すぐに次の転職先を探す場合は、勤務と同時進行で転職活動を行わなければなりません。
時間的にも精神的にも追い込まれがちですが、看護師転職サイトを使って、情報提供やサポートを受けながら、効率的に転職活動を行いましょう。
試用期間中の退職は、転職に影響する?
試用期間中の退職は、短期間の転職として職歴には残りますが、それが試用期間中かどうかが応募先や転職先に分かることはありませんし、問われることもありません。
が!私は転職の採用面接時に、
「前の職場は3ヶ月で退職ですよね?」と聞かれ、
「本採用になる前に決断しました」と爽やかに言ってしまい、
「ん?試用期間でも辞められたら職場は困るでしょ?」
と、チクリとやられてしまった経験があります。
余計な一言を言わないように、また言い方には充分に注意しましょう。
短期間(3か月未満)の就業は、履歴書に記載する必要はないとも言われます。
ただし、その間はブランクとみなされ、採用面接時に理由を問われることもあります。
試用期間の有無は転職先選びのポイントになる?
ですよね。では、ココから先は、次の転職で「試用期間あり求人」をどうとらえるべきか、を考えてみましょう。
働く側には、試用期間のメリットはほぼない
商品やサービスの「お試し期間」では、使用料が無料になる、割引になる、返品交換いつでもOKなどのメリットがあります。
しかし、これと違い、就職の試用期間にはお得な条件はありません。
試用期間中の雇用条件と待遇
●給料・保険
試用期間中でも、給料や社会保険などは基本的には「本採用と同じ条件」です。
- 残業代は支給しない
- 社会保険や雇用保険が未加入
などは法的に認められていません。
試用期間の条件に、このようなブラック条件がないか確認しましょう。
このようなブラック条件は、就職の事前には分かりにくいものです。
就職してからこうした悪条件を出されたときには、早めに退職の意思を固めましょう。
●ボーナス・退職金
ボーナスについては、試用期間中は支給の対象としない場合があります。
いや、残念ながらこれはブラックではありません。
退職金は、短い期間となる試用期間中の退職で支給されることはまずありません。さらに、本採用になった以後の退職でも、「試用期間は退職金の勤続年数の計算に含めない」というケースもあります。
試用期間6ヵ月+本採用後2年半勤務=計)3年勤務 「退職金が出る!」と思っていたら、「いや、2年半なので出ませんよ」という話です。
よーく調べておきましょう。
●休み
休日数は指定休のみの場合もありますが、試用期間が半年あるケースでは、本採用と同様に勤続半年の時点で有給休暇が付与されたり、試用期間中限定の有給休暇があるケースもあります。
試用期間中の条件や待遇が不当なものではないか、本採用になればどのように変わるのかを確認しておきましょう。
試用期間中の仕事と役割
試用期間中と本採用の看護師の仕事を明確に区別している職場は少ないでしょう。
特に経験者の場合は、1週間足らずで一人前の仕事が割り当てられ、夜勤をしたり、リーダー的立場を任される職場もあります。
「お試し期間だから」と言って、残業が免除されたり、病棟会に出なくイイなんてこともありません。
そうですね。
冒頭でも、この職場に合っているかを職場側と働く人の双方が「お試しする」と言いましたが、社会的には職場側に強く「お試し」の意味があります。
試用期間中の仕事ぶりで「本採用はムリかな」と判断されれば、本採用を見送られ自主退職や退職勧奨の対応がとられるケースもあります。
働く側には「試用期間」のメリットはほとんどありませんが、
「自分に合っていなければ、試用期間中に退職しよう」という決意をするチャンスがある!これが「試用期間」のメリットと言えるでしょう。
試用期間中であっても、通常の手続きで退職は可能です。
「辞めたいな……」と悩んでいる人は、決意のチャンスを生かして前向きな決断をしましょう。
人気記事ベスト5
この記事を読んだ人は以下も読んでいます
登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。