救急看護師への転職を叶えるために知っておきたい!「仕事の種類」と「求人の選び方」
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「救急看護師に転職したいけど一歩がでない」という看護師さんいませんか?
そうなんです。確かに足腰が故障してくる年齢までなるとちょっと厳しいかもしれませんが、救急こそある程度経験を積んだ看護師が歓迎される部署なのです。
新卒から救急一本で鍛えられてきている人もたくさんいます。
しかし、実は救急の現場では脳外科や循環器などで経験を積んだ転職組のナースこそ欲しがっていることが多々あります。
「教えている余裕がない分即戦力となる人材が欲しい」「急変の経験がある分タフである」といったことがその理由のようです。
今回は、救急看護師の転職事情や仕事の種類・求人の選び方について紹介します。
ぜひ参考にしてみてくださいね。
救急外来のシステム
一言で救急外来といっても、実際には様々な種類があります。
まずは日本の救急システムを整理しましょう。
1次救急
歩いて帰れる程度の軽症者や安定した慢性期を継続診療するような施設(主に地域に身近なクリニック・診療所が該当します)
2次救急
入院設備も持ち、ある程度の緊急治療を行えるような病院です。
3次救急
高度な救命救急処置を行える病院で、紹介されて受診するような病院になります。
1次~3次まで分けているのは、患者が大病院に集中してしまうのを防ぎ、スムーズに必要な処置を受けられるようにするためです。
自分がどんな救急外来を目指すのか、救急外来への転職を考える際にはそれにより施設は変わってくることをまず知っておきましょう。
救急外来の種類
救急外来
ちょっと難しい言葉でいうと「救急初期診療型」といいます。
救急初期診療型は、救急車で搬送された患者に何が起こったのか、分からない状態からみていくことです。
何の病気か、どの診療科で診ていくべきなのか総合判断して治療をスタートさせる場所です。
救急看護全般・あらゆる診療科全般をみたい方は、初期診療から携われる救急外来が合っていますね。
ICU
ICUは「集中治療型」と呼ばれるものです。
集中治療型とは、入院後に集中して重症者に対する治療を行います。
すでに入院しているので、患者の状態も疾患もある程度判明している状態で、治療がスタートすることが多いでしょう。
自分に得意分野があり、その分野を掘り下げて救急を看たい時は、ICUのような場所が良いでしょう。
ER
ER型はどの診療科に値する患者でも問わず、すべての救急患者に対して救急初期診療を行います。
初期診療後、ある程度診療科の目途をつけ入院となれば相当する診療科にゆだねることが多いでしょう。
ERの看護師の特徴は、患者の重症度を選別して、治療の優先順位をつけるトリアージナースがいることですね。
トリアージナースとして、救急の現場で活躍したい、総合診療科の様な働きをしたい、と思う方はERが良いでしょう。(>>ERの看護師の業務について詳しく知りたい方はこちら)
ただ日本ではまだERは成長しきっていない部分があり、施設によって違いがあるかもしれません。
●ERと各科相乗り型
各科相乗り型とは、ある程度その患者を診るべき診療科に目途をつけて、その診療科の医師が初期診療から入院後まで診ていくというシステムです。
医師は診療科ごとに診ますが、救急外来担当看護師はどの診療科でも看ます。
ERは総合診療ができる医師が常駐して、その医師が初期診療をしてその後専門へ振り分けるパターンが多いようです。
ERではER担当の医師とずっとコミュニケーションしていく事になります。
その医師とうまく共同できれば、充実したチームで働けますよね。
一方、各科相乗り型ではそれぞれ専門の医師と相対していく事になるので、たくさんの医師と関わることになります。
多くの医師の癖に合わせなくてはならないことも多く大変ですが、より専門的な治療をみることは出来るでしょう。
救急救命センター
救急救命センターとは、いわゆる3次救急で高度な医療技術を備えた救命中心の施設です。
救急の最先端の知識や技術を学ぶことができるでしょう。
施設内にある救急外来や、ICUなどは時として他の業務を兼務することもあります。
とにかく救急救命に特化して看たい、という時は救命センターが適していますね。
ドクターヘリ
ドクターヘリ、カッコいいですよね。よくドラマにもなります。
施設内スタッフは、救急退院が患者を搬送してきて現場の状態は申し送りで、そこから診療スタートです。時々もどかしく思いませんか?
フライトナースは現場を見ることができます。
実際に現場へ飛び、限られた機材と薬剤で救命処置を施せるフライトナースは、救急を極めた人材にしかできません。
ドクターヘリに乗れるのは、救急看護師3年以上など他にも必要な資格があります。
また、ドクターヘリを有している施設は決して多くは無いので、求人も多くないのも現状です。
このようにいろいろな意味で狭き門ですが、ここまでチャレンジしたいという方は諦める必要はありません。
まず、ドクターヘリのある施設へ転職して、そこから道筋を見出しましょう。
救急看護師の転職事情
年齢制限をどう考える?
看護師の仕事はどの診療科でもハードワークですが、救急看護師は更に瞬発力が求められます。
ハードワーク自体は個人の努力である程度対応できますが、瞬発力は生理現象で残念ながら年齢と共に落ちがちです。
また、常に最新の医療行為をすることも多いことから、できるだけ最新の勉強をしてきた人材が好まれるのは事実なんですね。
それらから、高度救命の現場になるほど30代以降の求人は少なくなります。
看護師経験者で看護の現場を知っている方こそ、救急の厳しさが分かるので転職を躊躇してしまうこともあります。
そのような方に、よく求人を見ていただければ、年齢制限はあっても「新卒優遇」という記載はほとんどないですよね。
実際には「経験者優遇」という記載の方が多いのではないでしょうか。
「もう自分には無理かな」と二の足を踏んでいる方は、むしろ自分が経験した知識や技術を武器に転職活動をしましょう。
ただ1点ですが、救急看護師として40代以上でも可、というような求人は募集内容自体がちょっと怪しいですね。
環境が劣悪で、看護師の入れ替えが激しいような施設かもしれません。
実際に救急看護師へ転職している人はどのくらい?
救急の現場では新卒と同様に転職組が目立ちます。
一つの現場で半分は他診療科を経験して転職してきた方々と言って良いようです。
逆に救急を辞めてしまう方は、新卒の方が目立ちます。
救急に憧れて新卒から希望して救急に来た方でも、やはり経験が無いと現場の厳しさに耐えられないことは少なくないようですね。
経験者は救急の厳しさを覚悟してくることが多いので、つまずきながらも挫折せず、長く勤務されているという傾向もありました。
どんな経験が転職に有利?
基本的な清潔操作などの看護技術を積んでいそう、と思われるのはやはり外科系です。
中でも脳外科や心臓血管外科などは、生命に関わる事態も多いので緊急事態にも対処できる人材だと判断される可能性が高いでしょう。
また、消化器系はがんが多いことから急変やシビアな事態を見てきている、と感じさせます。
そんなことはありません。
基本的な看護技術を習得してきていることをアピールできれば、有利になる可能性はあります。
その経緯は、面接などで更に優遇される材料になるでしょう。
救急看護師の求人の選び方
自分に合った希望する施設を選ぶ
救急看護師といっても、施設によって仕事内容や働き方は違います。
この記事でも施設の種類を紹介していますが、どのような種類の職場で働きたいのか、よく考えて選びましょう。
その施設での研修制度をチェックする
救急は最先端の医療を施す場所です。
それについて、研修を重ねていたり学会へ出席していたり研鑽を積んでいる施設の方が、救急も充実しているでしょう。
また転職しても教わりやすい、働きやすい環境がある可能性があります。
院内の研修制度・院外への研修へのバックアップ制度などを確認したいところです。
応募の前に内部情報を知りたいという方は、看護師転職サイトがおすすめです。
実際の勤務体系やその報酬を確認する。
施設によってはオンコールで頻繁に呼び出されたり、二交替なのに救急車の出入りが頻繁で休めない、などという救急外来もあります。
救急の現場は急患が来るか来ないかで左右されることがあるので、他部署の業務も多かったりと扱いが千差万別なんですね。
勤務体系とそれに対する報酬制度もよく確認しておきましょう。
認定看護師や管理職講習などへ出てキャリアアップしたい時の施設の対応
これらの点をチェックしておくと、施設が職員をどのようにみているか(大事にしてくれるかどうか)が分かることがあります。
管理職を目指して救急を選ぶ方もいるでしょう。
そのような気持ちをどう扱ってくれるか、事前に確認するべきです。
救急外来は転職組を待っている!
救急外来はその知識や技術だけでなく、イレギュラーな事態にも対応できる医療の現場慣れしている人材を必要としています。
転職組の持つ経験は、救急で有利に働く可能性は高いのです。
もし、救急で働いてみたいと思ったら、一歩踏み出してチャレンジしてみましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。