転職に失敗して後悔…もう辞めたい。看護師が転職後すぐに退職するためには
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「転職したけど職場に馴染めない」「思っていた仕事内容と違って後悔した」などの理由で、また辞めたくなってしまった。職場に馴染む努力はしてはみたものの、状況は変わらない……。
転職後すぐの退職や転職には、さまざまな問題があると分かっていても、「このまま悩んでいてもしようがない、思い切って退職してもう一度転職しよう!」という決断も必要です。転職に失敗して後悔している時間が勿体ないです。
では、転職後すぐの退職・転職では、何から取りかかればいいのでしょうか?
退職を実行する時期別に詳しく解説します。
転職後、1ヶ月を目途に退職したい看護師の場合
「一通り仕事は習ったけど、職場に馴染めず、今日のお昼も一人ご飯……」
「OJTも満足にないのに、もう夜勤を組まれた。こんな職場は不安でしょうがない!」
1ヶ月は頑張ってみたけど、やっぱり退職しよう、となったときには、次の点に注意しながら退職を実行しましょう。
退職の申し出から最短2週間で退職
民法では、退職の意思表示から2週間で退職できると定められています。
円満退職の場合は、就業規則に準じるべきですが、転職後1か月で退職を実行しようという状況は、もはや円満でも何でもありません。
就業規則よりも効力のある法律に従って、申し出から「2週間」で退職できます。
ただし退職の申し出には以下の点を注意、いや、覚悟しましょう。
●非難覚悟の申し出
転職後1ヶ月での退職は、職場にとっても喜ばしいことではありません。
退職の申し出時に、「こんな短期間での退職は認められない」とか「社会人として非常識!無責任!」と非難されることもあります。
これらの反応が返ってくることは、充分に覚悟しておきましょう。
●退職の理由
転職後1ヶ月での退職の理由は、
- 正直に言う
- 急な家庭の事情(転勤/介護/家事専念など)←もちろんウソ
の2択です。
1ヶ月の転職で、「他の分野の経験がしたい」や「専門資格を取るために―」などの理由は、不自然極まりないものです。
急な家庭の事情も不自然と言えば不自然ですが、スピード退職では定番の理由です。
職場も、ほぼほぼウソと分かりつつ退職を認めるケースがほとんどです。
●転職活動を並行して進める
ブランクをあけずに次の職場に転職する場合は、退職の申し出と並行して転職先を探さなければなりません。
多忙な中での転職活動となるため、看護師転職サイトを活用して効率的に転職先を探しましょう。
2週間という短い期間で転職先を探すときに、あまり多くの希望条件をあげると転職先が見つかりにくくなります。
「これだけは外せない!」という希望条件を絞り込んでおきましょう。
●転職先が決まらなくても辞める覚悟
1ヶ月で退職しようとする状況で、「次のところが決まったら辞めます」は、通用しません。
短期間で強行に退職しようとするなら、転職先が決まらなくても「辞める覚悟」はしておきましょう。
雇用保険(再就職手当)について
再就職前に失業手当をもらっていた人で、早期の再就職に対する「再就職手当」の給付予定の人は、短期間の転職時には注意が必要です。
失業手当の「再就職手当」は、再就職先で勤務していることを確認の上、1ヶ月前後で支給されます。
1ヶ月前後で退職すると、この「再就職手当」が受給できないことがあります。
参考:看護師のためのハローワーク失業給付(失業手当・失業保険)の手続きガイド
転職後、3ヶ月を目途に退職したい看護師の場合
「なんとなく自分にはこの職場は合ってなかった……」
「このままココで働くよりも、〇〇病院の募集に応募してみようかな」
転職した職場で独り立ちしたものの、職場や仕事への不満が日々募っていきます。そんな日々の中で、看護師転職サイトを見るのが日課になり、自分の希望に近い職場や好条件の職場が!
というようなケースです。
この時期での転職の決意には、ある程度悩んだうえで、次の身の振り方(仕事の仕方、転職先)の目途が立っている状態でしょう。
2週間~1か月前に退職の意思表示
3ヶ月を目途に退職を考える場合は、原則として就業規則に則って退職の意思表示をしましょう。1ヶ月の退職よりも、若干「円満退職」に近づきます。
●退職の理由
3ヶ月での退職理由も、
- 正直に言う
- 急な家庭の事情(1ヶ月の場合と同)
の、ほぼ2択です。
1ヶ月での決断よりも考える時間があり、「自分に合った働き方(仕事内容・職場環境)を求めて」というニュアンスを多めに盛り込むことで、若干、説得力が増します。
●水面下で転職活動
仕事と並行して転職活動を行う場合は、看護師転職サイトの活用がお勧めです。
ただし!担当者には「職場にはまだ退職を申し出ていない」ことを必ず伝えておきましょう。
かつて私が某転職サイトを利用して水面下で転職活動をしているときに、私の後釜を紹介しようとした転職コンサルタントが、フライングで職場に連絡をしてしまうという事件がありました。
聞き覚えのある看護師転職サイトからの電話に、院長が「いや、うちは今、看護は足りてますけど……」と答えるところに居合わせてしまい、鼻血が噴き出るほどビックリしました。
こうしたミスが生じないよう、転職コンサルタントとの打ち合わせは綿密にしておきましょう。
1ヶ月も我慢できない!もっと早く辞めたい場合は?
民法上、退職の意思表示から退職までは2週間は必要です。
が!2週間もこの職場には居続けられないときは、「ひんしゅく覚悟の禁じ手」を使って退職するしかありません。
「明日からもうきません」や、2,3日の病欠の後に「すみませんが、退職します」という禁断のアレです。
当然、退職の理由は問われますが、「職場に合わない」「やっていけそうにない」としか言いようがないでしょう。
退職の手続き
雇用担当者(人事・総務化)を窓口に、以下の手続きを進めます。
- 「退職届」を提出
- 職場からの貸与品の返却
- 職場から必要な書類を受け取る
参考記事:「看護師の円満退職」完全ガイド~手続きの流れと退職理由の伝え方・タイミング~
どうしても職場に出向きたくない場合は、郵送や代理人を立てることもできます。担当者に相談してみましょう。
いつまで在籍扱いなのかを確認
職場によっては、公休をすべて使った日付を退職日をする場合があります。
例)
11月1日に就職
同月2日出勤
同月3日出勤
同月4日欠勤(病欠)
同月5日公休
同月6日欠勤
同月7日欠勤(辞めます)
同月8日~11日公休扱い(月8日休の場合)
同月12日付退職(手続きのため出社)
退職日がいつなのかによって給与計算が変わりますが、それ以上に再就職への影響が問題です。
まだ籍が残っていると、原則として他の職場に就職できません。
何日付けの退職かをきちんと確認しましょう。
人事や総務などの「雇用担当者」がいない小さな職場の場合、院長または師長が窓口になってしまうことがあります。
こうなると、手続きも非常に苦痛ですが、最後の苦難と思って乗り切りましょう。
失業保険(の残り)が受給できるケースもある
再就職前に失業手当の給付を受けていた人が、給付日数を残した状態で再就職しすぐに退職した場合、当初の失業手当が引き続き受給できます。
失業手当の受給は、当初(ココでは前の職場を)退職した日の翌日から1年間は有効です。
ただし、失業手当の給付手続きと再就職の時期によって、給付開始に3ヶ月の待機期間が発生するケースがあります。
「もう辞めます」は最終手段
繰り返しになりますが、「明日からもう来ません」という退職は最終手段、リーサルウェポンです。
「こんな辞め方をしてしまった……」と、強い挫折感や負い目を感じ、自尊心を失いかねない「絶対にお勧めできない方法」です。
やむを得ず、この方法を取る場合には、家族や身近な人に相談し、サポートが受けられる体制を作っておきましょう。
もう後悔しないために!短期間で退職した場合の転職の注意点
短期間で退職し、転職(再就職)する際には、いくつかの注意点があります。
短期間の転職は採用に影響する?
●短期間の就業は履歴書に記載不要?
「短期間の就業は履歴書に書かなくてもいい」という見解があります。
何ヶ月以下なら記載不要という明確なラインはありませんが、履歴書に書かない場合には、そこは「ブランク期間」となります。
数日~1か月未満で退職した場合は、就業したことを記載しなくても、前職場の退職後のブランク(リフレッシュ)期間として不自然に思われることはないでしょう。
●1年以下での転職歴が多いと採用にはマイナス
短期間での転職歴が多いと「仕事ができない人」「人間関係に問題がある人」などと判断され履歴書の段階で不採用になりやすいです。
短期間での転職は、その理由が問われるため、履歴書と合わせて「職務経歴書」を準備し、転職の理由と短期間の就業であってもアピールできる点を記載しましょう。
短期間の転職の理由をどう説明するか
短期間の転職は、ほぼ「後ろ向きの理由」によるものです。採用側もそれを承知しています。
が!だからと言ってその「後ろ向きの理由」をそのまま伝えるのはNGです。
そのまま伝えてはいけない退職理由は、
- 人間関係の不満
- 職場の処遇への不満
- 仕事内容の不満
などです。
仕事内容や給与、休日の条件などが、明らかに求人情報の条件と違っていたとしても、それを理由に退職したという経緯は、採用側に「確認が不十分だったのでは?」「融通が利かない人なの?」という印象を与えてしまいます。
理由はあくまでも「自分サイドの問題」として伝えるべきです。
元の職場への出戻りの賛否
「転職したけど、こんなんだったら元の職場のほうが良かった。前の職場に戻りたい」と後悔することありますよね。
転職した看護師が元の職場に戻る形での転職には、賛否両論があります。
また、出戻りの転職がうまくいくか、いかないかは、次の点に左右されます。
●職場の受け入れムード
常に人手不足で中途採用が多い職場や、即戦力を求めている職場では、出戻りの転職を歓迎しています。
●退職した理由
職場への不満や人間関係の問題などで退職した「遺恨のある職場」への出戻りは難しいでしょう。
キャリアアップや専門分野での経験を理由に転職した場合も、短期間で元の職場に戻ろうとすると、「いやいや、キャリアップの話はどうなったのよ。考えが浅くない?」と、思われてしまいます。
●出戻る場合は、退路を断つ覚悟で!
「出戻ってまいりましたが、やっぱりやっていけません。辞めます」では、ただの迷惑な人に成り下がってしまいます。
元の職場に出戻る場合は、再び早期の退職は難しいと覚悟しておきましょう。
心機一転のチャンスにする転職を!
転職後すぐの退職・転職には、
- 退職の交渉が精神的にしんどい
- 再就職時にマイナス評価されやすい
- (すぐに再就職する場合は)転職活動の時間がない
などの問題があります。
しかし、「今度こそは失敗しないように」と決意して転職することで、心機一転できるチャンスでもあります。
短期間での転職は、日程的にも慌ただしく、ストレスも感じやすい作業です。
看護師転職サイトのサポートを受けながら、実りのある転職活動をしましょう。
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
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仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
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