看護師の平均給料と月収や年収で収入に差が生まれるポイント

『みかんちゃん』、珍しく冴えてますね。

看護師の給料は、働く場所や働き方などの就業条件のほか、年齢や経験といった看護師側の条件によっても差があります。

「条件が違うから比較はできないよね」と思っていても、自分の今の給料が、果たして世間並みなのかは気になるところです。

看護師の給料に影響を与えるさまざまな条件と給料の相場について解説します。

日本看護協会調べ、看護師の給料の平均は次のようになっています。

看護師の給与平均

年収	5,192,417円
月収	352,157円（基本給254,583円）
ボーナス	891,909円

そうですね。

これは、年齢や経験年数、勤務地などの条件の違いはさておき、調査対象すべての平均です。

次に、それらの条件ごとの傾向を見ていきましょう。

ここから、看護師の給料に影響を与える条件のデータを紹介します。

そこから何が言えるのか『みかんちゃん』分かりますかな？

年代別の給与相場

	月収	手取り	年収
20～24歳	31万円	24万円	468万円
25～29歳	35万円	28万円	532万円
30～34歳	36万円	29万円	548万円
35～39歳	37万円	30万円	564万円
40～44歳	38万円	31万円	580万円
45～49歳	39万円	32万円	596万円
50～54歳	39万円	32万円	596万円
55～59歳	38万円	31万円	580万円
60～64歳	31万円	24万円	468万円

どうですか？何か気になりませんか？

20代前半と20代後半で、最も大きな開きがありませんか？

看護師は20代のうちは給料が順調に増えてきますが、それ以降は伸び悩み、40代でピークアウトします。

経験年数による給与相場

看護師経験年数別では、次のようになっています。

	月収	手取り	年収
新卒（0年）	29万円	24万円	396万円
1年～4年	34万円	27万円	516万円
5年～9年	37万円	30万円	564万円
10年～14年	39万円	32万円	596万円
15年以上	41万円	34万円	628万円

そのとおりですね。ま、そうドヤ顔で言うほどのことでもありませんがね。

業態による給与相場

	月収	手取り	年収
病院（病棟勤務）	39万円	31万円	592万円
クリニック	27万円	24万円	420万円
介護施設 （有料老人ホーム）	31万円	28万円	484万円
デイサービス	24万円	22万円	376万円
訪問看護	29万円	26万円	452万円

どうですか？何か気が付くことはないですか？

ご名答！

病院の規模・設置主体別の給与相場

●病院の規模別給与相場

	月収	手取り	年収
99床以下	30万円	25万円	460万円
100～199床	33万円	27万円	504万円
200～299床	36万円	29万円	548万円
300～499床	38万円	31万円	580万円
500床以上	39万円	32万円	596万円

はい。では、なぜですか？

では、こちらを見て下さい。

●設置主体による給与相場

	月収	手取り	年収
私立学校法人（大学病院など）	36万円	28万円	544万円
独立行政法人国立病院機構ほか国の設置病院	33万円	25万円	496万円
都道府県・市町村立などの公立病院	33万円	25万円	496万円
医療法人・個人病院	31万円	23万円	464万円

一般的に、大学病院や公的病院、また、高度医療や専門医療を行う病院は、病床数が多く、収益性も高い病院です。

そのことが看護師の給料にも影響しているんですよ。

その他の条件

他にはどんな条件で、看護師の給料に差が生まれると思いますか？

●地域差

そうですね。

東京23区＞政令指定都市＞市＞町村と、基本的には都市部の方が地方よりも給料が高くなっています。

初任給のデータですが、最も高い「東京・神奈川」と、九州の「佐賀・宮崎」とでは、2～3万円の差があります。

●診療科別

同じ病院の中では、診療科によって給料の違いはありません。

ただし、忙しい診療科では時間外勤務が多くなったり、夜勤のサイクルが早くなるため、残業代や夜勤手当の部分で給料が変わってくることがあります。

また、危険手当がつく診療科は他の診療科よりも若干給料が高い傾向があります。

危険手当がつく診療科・部署は精神科や手術室（オペナース）、放射線科などになります。

危険手当の支給額は病院によって振れ幅が大きいので、転職前に転職先の危険手当の実態を把握しておきましょう。

●性差

安心してください、ありませんよ。

ただし、統計のデータ上は20代後半から男性のほうが給料が高くなっています。

20代後半から女性は、結婚や出産、育児により仕事を離れる人が多くなります。

こうした人が再就職する際に、給与が下がってしまったり、パートなどの働き方を選ぶことから、統計上では男性のほうが給料が高くなるんですよ。

これまでご紹介したデータを基に、いくつかのモデルケースを作りました。

大学病院（800床）の病棟勤務

●23歳　看護師経験2年目

看護師資格　実家暮らし　夜勤あり

基本給	25万円
手当（時間外・夜勤・看護師資格・通勤）	8万
*月収	33万円
税金・社会保険料	-7万円
*手取り	26万円
ボーナス（年2回計4か月分）	100万円
ボーナスの税金・社会保険料	-20万円
*年収	496万円

●同じ病院の8年目の看護師（30歳）

糖尿病療養指導士　一人暮らし

基本給	29万円
手当（時間外・夜勤・看護師/専門資格・住居）	10万
*月収	39万円
税金・社会保険料	-9万円
*手取り	30万円
ボーナス（年2回計4か月分）	116万円
ボーナスの税金・社会保険料	-22万円
*年収	562万円

民間病院（200床）勤務

●31歳　3年のブランクの後に転職、2年目

看護師資格　一人暮らし

基本給	26万円
手当（時間外・夜勤・看護師資格・住居）	10万
*月収	36万円
税金・社会保険料	-9万円
*手取り	30万円
ボーナス（年2回計3か月分）	78万円
ボーナスの税金・社会保険料	-16万円
*年収	494万円

●同じ病院の40歳　看護師経験19年目

看護主任　夜勤なし　バツイチ、子供あり

基本給	33万円
手当（時間外・看護師資格・住居・家族）	8万
*月収	41万円
税金・社会保険料	-8万円
*手取り	33万円
ボーナス（年2回計3か月分）	99万円
ボーナスの税金・社会保険料	-19万円
*年収	572万円

有料老人ホーム勤務

●40歳　看護師経験20年目

複数回の転職歴あり、現在の職場は3年目　准看護師資格　夜勤なし（オンコール）

基本給	25万円
手当（時間外・准看護師資格・住居・オンコール）	3万
*月収	28万円
税金・社会保険料	-7万円
*手取り	21万円
ボーナス（年2回計3か月分）	75万円
ボーナスの税金・社会保険料	-15万円
*年収	396万円

モデルは一例です。他の条件によっても給料は違ってきます。

大まかな参考にしてください。

では、いよいよ締めです。

どう考えても自分の今の給料は、相場よりも安い！安すぎる！と思うときはどうしますか？

職場での交渉といって師長に相談しても、「給料は私の一存ではどうにもならないのよ～」と却下されるだけです。

給料を増やそうと思ったら、

• 時間外まで仕事を頑張る
• 夜勤を多くこなす
• 手当の対象となる資格を取得する
• 管理職になる

くらいしか策はありません。

しかも、時間外手当に至っては「手当目当て」の残業とみなされれば、手当がカットされることもあります。

給料アップを目指して転職する

今よりも高い給料を望むなら、転職が一つの方法です。

看護師転職サイトを利用し、自分の希望条件にあった職場を探しましょう。