採血が苦手な看護師のための苦手克服法と採血なしの求人を一挙紹介!
PRまこ
新人さんで採血が苦手な人もいれば、経験を経ても採血業務はどうも苦手、はたまた『れもん』のように元々採血が得意な人でも、一旦スランプに陥ってしまう事ってあると思います。
そんな時あなたはどうしますか?克服したい人〜?
いやいや、もう採血なんて真っ平な人〜?
採血に対する意識は人それぞれ。今回は採血業務が苦手な人へ、コツや裏技・採血ナシの転職先を紹介します!
苦手な採血の練習台は誰を選ぶか
さて、まず克服したい人は何と言っても練習しなければ始まりません。いざ練習台になってくれる人を挙げてみると…。
採血・ルート挿入練習用人形
精神的プレッシャーに弱い人は、まずは何のプレッシャーもかからない人形で練習してみましょう。
人形なので、
更には
最適です。
この人形で少しずつ採血やルート挿入の手技に慣れてきたら、次のステップは生身の人に針を刺すことです。
とは言え、いきなり患者さんの腕で勝負するにはまだまだ緊張するでしょうから、まずは精神的ハードルの低い人から攻めていきましょう。
同期
最も心強い味方である(事の多い)同期の腕を貸してもらいましょう。新人の時はよく練習し合っていませんでしたか?
何年経っても同期ほど失敗を許容してくれる人はいません。同期に男性看護師がいるなら絶好の機会です。
医師
特に若い男性医師の腕なら、血管モリモリで弾力のある男前血管を持つ医師も多いのでは?
腕をチェックして、男前血管が見えたならすかさず穿刺の練習台になってもらえるかとお願いしてみましょう。
快諾してくれ、更には必要以上のコツを教えてもらえるかもしれません。
失敗しても怒られる可能性は低いし、青アザになっても男性医師はさほど気に留めない事が多いので、割と楽な姿勢で練習できます。
プリセプターなどの先輩
人形・同期・医師で練習し、少しずつ数もこなし成功率もアップしてきたら、次のステップです。
少し緊張感を持ちつつ、その中でメンタルに打ち勝って採血・ルート挿入を成功させる練習です。
先輩の腕で失敗したら…青アザが残ったら…怒られたら…!!(汗)
そんな緊張感を心に抱きつつ練習する事で、いざ患者さんの前に行っても動じないメンタルを備えましょう。
この場合、「失敗しても良いし、何回刺しても良いよ」と言う菩薩のような先輩より、「失敗は2回まで」ぐらいの緊張感をもたせてくれる先輩の方が良いかもしれません。
後輩
何故、後輩が一番最後にきたのか。精神的ハードルは低いはずと思う方もおられる事でしょう。
いやいや、後輩の腕を借りる事はプライドを捨て、まして失敗しようものならその時の屈辱と言ったら…。
私も採血のスランプに陥った後輩からの練習依頼を快諾し、色々なアドバイスをして手技をみせようとした結果失敗した事があります。
はい、穴があったら入りたいとはこの事でした。
精神的要素が8割ですが、残りの2割は何なのか。次は2割の影響力を与える、採血のコツです。
実践時に役立つコツ・裏技
隙間時間に猛練習
手っ取り早い方法ではありませんが、何と言っても数をこなす事が一番確実な克服方法です。
まずは駆血帯が必要ないぐらい血管が太く見えやすい人で練習をさせてもらい成功率を上げる事が重要です。
血液挿入で成功するか否かはその人・その時の精神的要素が8割ほど影響するでしょう。
成功率を上げて自信をつける事で、いざ患者さんの腕を前にしても「いける!!」と思う事が大事なカギなのです。
しかも、出来れば練習する時は、最初は太い針(20Gぐらい)からしてみて下さい。
これを何度も繰り返し成功させると、次に太い血管に細い針(大抵の採血針は22Gだと思いますが)を入れる時には、入れやすいと感じるはずです。
血管選びに時間をかける
腕を見て血管を確認し、いざ針を刺すまでにどの位の時間をかけていますか?
業務に追われている、患者さんの視線が痛いため早く終わらせたいという気持ち、ありませんか?
採血や点滴ルート挿入で一番重視しなければならないのは血管選びです。
血管選びで1分は長いと感じるでしょうが、それこそが成功させる秘訣です。
保温パックで腕(挿入部位)を温める
初歩的な事ですが、するとしないでは血管の浮き出方に差が出ます。
確実に挿入したいなら、毎回採血やルート挿入時には保温パックを使用しても良いのでは。
腕を下に下ろしてもらう
これも、知ってる、してもらっている。と思う人は多いかもしれませんが、血管を怒張させるためには必須です。
そして、プラスαその腕をグーパーグーパーとしてもらってみて下さい。
血流が良くなり、血液が返ってきやすいです。
血管の中を例えるなら、ため池ダムを開けたり閉じたりする感じです。ほら、血液が返ってきそうでしょう。
血管を確認する指は素手で
血管選びが重要と前述しましたが、血管選びの際には素手で直に血管を触って確認する方が確実です。
そして、血管を選びいざ針を使う前に手袋を着用すれば良いのですが、これは針を使用する際のマニュアルに遵守していないので大きな声では言えません。
私の秘策は、手袋の人差し指の尖端だけ1センチほどハサミでカットし、指先が出るようにします。
そうする事で血管が見えにくく、針を刺す直前まで何度も繰り返し血管を確認したい人の血管確認が楽にできます。
人差し指でなくても、自分が血管を選ぶ時に使用する指先を手袋から少し出しておけば良いのです。
(素手で)確認→消毒→確認→消毒→確認→消毒→ヨシッ挿入!と言った感じです。
針刺しや感染予防行動の面から針使用時に手袋着用を義務付けている病院だとやりづらいです。
私が働いていた病院も手袋の指先カットもダメ!とお達しがありましたが、実際は行なっている人(私のような)もいる、というのが現状でした。
手袋着用が義務付けられていない施設だと参考になりませんが。
あまり胸を張って言えないコツですが、確実性はあります。
採血が成功しやすい患者さん・科の特徴
この患者さんならイケる!と思えるような患者さんをまとめてみました。
老人より若者
言うまでもなく、血管のイキが良い若者の方が容易です。
高齢者の血管は弾力が無く、蛇行していることが多いので、針を進めたら突き抜けてしまう事も。
血管に入った気はするのに、血液が返ってこない事も。
弾力のあるプリプリの血管を持つ若者、特に男性が一番難易度が低いです。
内科より外科
外科が手術を主としているのに対して、内科は点滴又は内服です。
何度も点滴をしていると、血管の質が低下します。特に繰り返し化学療法を受けていると、血管が細くなってしまいます。
故に、癌治療で化学療法を取り扱う内科は難しい血管の患者さんが多く、逆に点滴治療の頻度が少ない外科の患者さんの方が容易と言えます。
循環器の患者さん
意外でしょう。
何故循環器の患者さんが容易かと言うと…。まず、
更に、心不全などで血管が怒張している、つまり脱水より溢水傾向の患者さんが多いと言うことが理由です。
脱水になると、血管がペタンと潰れ気味になる一方で、溢水であれば血管内はパンパンなので、血液の返りが良いのです。
これらを踏まえて、まとめると。
- 若者
- 男性
- 外科
の3要素が揃えば、血管挿入にも自信がつきそうですね。
次に、練習を重ねたり、様々な工夫をこらしてはみたものの、やはり苦手と言う人へ。
日々進歩する医療技術、もし働いている病院にあれば超ラッキー!!な機械があるので、ご紹介したいと思います。
今の時代機械に頼って採血失敗ナシ!
血管が見える機械
●非接触型静脈可視化装
メーカーによって少しずつ名前が違いますが、Accu Vein、Stat Vein、Vein Viewerと呼ばれるものがあります。
身体(針を刺そうと思っている腕など)に照射するだけで、血管の位置や太さを浮き出してくれ、針を刺入する位置を判別できる機械です。
小型で持ち運びも便利なポータブルなので、これを持っていれば採血やルート挿入に迷わず挑めますね。
また、先ほどの機械が手で持ち運ぶポータブル性の小型機械なら、性能は同じく血管が透けて見える機械ですが、メガネ形というのもあります。
Eyes-on GlassesやO2Ampと呼ばれるものです。
この機械が日常的に普及していれば、患者さんも看護師も共に精神的・身体的苦痛を味わう事なく採血やルート確保が出来ますね。
大学病院や、経営状態のよい病院には何個かあるかもしれません。普及を願って、これからの医療技術の躍進と臨床での活用に期待です。
採血なしの看護師求人はある?血液を見るのが嫌なら転職もあり!
今までは、採血を挿入する手技に苦手意識を持っている人を対象に話を進めてきましたが、そもそも何故採血が嫌いか…
という人に対しては
と言わざるを得ない内容でしたでしょう。いやいや、すみません…。
ただ、血液そのものを見るのも苦手、克服は難しいという人は、なるべく血液を見なくても済むような職場に移る他ありません。
看護師でのキャリアや資格を活かして、いっそ採血業務に全く関わらない職に就くという手もあります。
治験コーディネーター
そもそも勤務地が病院ではなく企業です。そして、業務内容も依頼先(製薬会社や医療機関)とのスケジュール調整や、書類作成など。
患者さんと関わる仕事と言えば被験者となる患者さんへの治験内容の説明や、治験中の精神面を含めたサポートです。
医療コーディネーター
医療者と患者さん・ご家族が納得のいく治療が出来るように両者の調整を行い、橋渡し役となるのが医療コーディネーターです。
主な業務内容がサポートを中心とした調整・伝達(アドバイス)になるので、採血を実際に行う事はありません。
もし、30歳以上で臨床経験5年以上かつ採血はもう真っ平という方は、民間資格である医療コーディネーターを取得して転職してみてはどうでしょう。
移植コーディネーター
その名の通り、ドナー、レシピエント、医療者との関係調整を行う仕事です。
このように、コーディネーターになるには一定の条件や資格を取得しなければなりません。
移植コーディネーターにおいては、狭き門である事も事実ですが、採血などの実務より、人との関わりを重んじたい人にはオススメです。
保育園・保育所
保育園の求人を探すのもおすすめです。園児へ手洗い指導や、職員や保護者への健康指導が仕事です。
また、指導以外の看護実践においては、園児の怪我や病気の対応、医師から指示書がある子供の与薬や軟膏の塗布もします。0歳や1歳児の検温や視診も含まれますが、採血をする事はありません。
デイサービス
看護業務も、利用者さんのバイタルチェックや血糖測定、皮膚トラブルへの対応などです。少し業務として濃いものは、バルンカテーテルや胃瘻の管理、褥瘡処置がありますが、基本的に採血はないです。
介護老人福祉施設
特別養護老人ホームのことです。介護施設の中では医療の内容が濃いのでハードとも言えます。入居者さんの介護度が比較的高く、認知症も進んでいる事が多いためでもあります。
業務内容は、デイサービス同様バイタルチェックや褥瘡処置など利用者さんの健康管理+介護業務と言ったところです。
医師が非常勤で不在の事が多いため、緊急時の判断や処置が必要とされる意味ではプレッシャーのかかる施設かもしれませんね。
有料老人ホーム
基本的に入居者さんの健康管理です。
バイタルチェックや褥瘡ケアは有りますが、医療業務<介護業務と捉えた方が良いです。食事や排泄、入浴介助など。
医師の配置がないので、緊急時の判断をする必要があるのは特別養護老人ホームと同じです。
医療業務の濃い介護療養型医療施設と老人保健施設の求人は採血のない転職先候補からは外しておいた方が良いでしょう。
採血無しの求人を探す上で、介護施設の中から選ぶ時には、施設の特徴や業務内容をしっかり確認しておかなければならないと思います。
しかし、上記のような介護中心の施設であれば採血なく仕事をすすめられるはずです。
イベントナース
その名の通り、コンサートや各種イベント時に要請されるイベントナースです。
医師と待機して、業務をこなしますが、大抵患者さんは、熱中症で脱水となった人や過呼吸、怪我をした人です。
しかも、脱水と言っても病院のようにすぐに点滴を行うのではなく、そのほとんどが水分補給や飴などの糖分補給で済みます。
打撲や捻挫で点滴をする事もありませんし、基礎的な医療処置でまかなえます。
ツアーナース
修学旅行や野外活動などの学校行事から、ちょっと狭き門をくぐると海外旅行に同行したツアーナースがありますね。
実際に症状が出た人に対する看護、処置としては先ほどのイベントナースと一緒です。
食物アレルギーや喘息、発熱、腹痛などの症状に対して薬を与薬したり、クーリング、精神的サポートを実施したりします。
ツアーナースでは、事前に持病の人のチェックをしたり、薬が必要な人の情報が確認出来ているので、その点いざという時の対応もイメージ出来ますね。
ツアーナースやイベントナースの求人は、派遣の形態が多いですが、それも働く中では1つの選択肢になるのではないでしょうか。
苦手と思っていた採血もコツと裏技を駆使して数をこなせばこなす程苦手意識は薄れるかも!?
いっそ採血なしの病院以外の職場に移るという方法もアリです!!採血が精神的負担にならないために、自分に合った解決方法が見つかることを願っています!
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登場人物
のんびりな性格の新人ナース。2人の姉の影響で看護師に。色々なことに疎く、生き方もなぁなぁ。
キャリア志向のナース。趣味はセミナー巡り。大の血管好きで血管愛好家という一面も。
仕事と子育ての両立に励むママナース。2児の母。三姉妹の中で最もおっとりした性格。
みんなに愛されるダンディな開業医。頭から生えてきた額帯鏡がチャーミング。
仕事も男も経験豊富なベテラン看護師。数多の男を落としてきた美脚は今なお衰えていない。
犬か猫かどっちか分からない正体不明のペット。自分もナースだと思い込んでいる。